携帯浄水器 4つのことを知って上手に使おう
携帯浄水器ってご存知ですか?毎日のお仕事に、アウトドアに、災害対策に、携帯浄水器を利用する人が増えています。
どんなもの?どんな種類がある?ろ過能力は?使い方は?
携帯浄水器について知っておきたい情報をまとめました。
目次
携帯浄水器とは
浄水器というと、水道蛇口などに取り付けて使用するタイプや、水道水をくみ入れて使用するピッチャータイプなど、家庭で使われるものというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
ところが最近では、自宅以外の場所に持ち運びができる携帯浄水器が注目を集めるようになっています。その目的は大きく分けると2つ。
外出先でも手軽においしい水を利用するために使う
ペットボトル入りのミネラルウォーターを購入して使う方も増えていますが、購入やゴミの手間、コストがかかるという声も多いですよね。そこで携帯浄水器を常備することにより、不純物が除去されたおいしい水をより手軽に楽しもうというわけです。
アウトドアや災害時の飲み水確保のために使う
登山やキャンプなどで河川の水などを飲まなくてはならなくなった場合に、これらを飲用に適した水へと変えてくれるのが携帯浄水器なのです。
最近では災害時の飲料水確保が大きな課題にもなっており、備えとして購入する方も増えています。
携帯浄水器のタイプ
携帯浄水器と一口に言っても、様々なタイプがあります。ここでは代表的な4つのタイプをご紹介します。
ポンプタイプ
手動でポンプを押すことによって水がろ過される仕組みになっています。比較的大型なため携帯するにはやや不便ですが、一度に大量の浄水を利用できることから大人数でのキャンプや災害時の飲料水確保などに向いています。
吊り下げ式
水を入れた容器を木などに吊り下げておくと、重力により、ろ過された水が別の容器へ自然落下するという仕組みの携帯浄水器です。ポンプタイプのように力を使わなくても大量の水をろ過することができますが、ろ過に時間がかかる場合があります。
ボトルタイプ
水筒のようなボトルタイプの携帯浄水器は、ミネラルウォーター代わりのアイテムとして注目を集めるようになっています。ボトルの飲み口に近い部分にフィルターが付いており、吸ったり、ボトルを押したり、コップに入れたりして浄水を利用します。
ストロータイプ
携帯浄水器としてはもっともコンパクトで、持ち歩きもしやすいのが特徴。内部にフィルターが搭載されたストローを直接水に入れて吸います。
水道水以外の水を浄化する場合は、除菌剤を投入しなければならないものもあります。
携帯浄水器のフィルター(ろ材)
一般的な浄水器同様、携帯浄水器にも様々なフィルターが使われています。
活性炭
表面に多数の微細孔を持っており、ここに残留塩素などの不純物を吸着させます。
ろ過膜
中空糸膜や不織布など、繊細な孔を持つ膜が不純物の通過をブロックします。活性炭との組み合わせで多く使用されており、活性炭で残留塩素や有機物を、ろ過膜で一般細菌やカビなどを除去します。
イオン交換樹脂
水中のイオンを吸着して無害なイオンに交換するもので、鉛イオンなどの除去に役立ちます。有機物や細菌は除去できませんので、通常はほかのろ材と組み合わせて使用します。
携帯浄水器を購入する際には、どのようなフィルターが使われていて、どのような物質を除去することができるのか、きちんと確認することが大切です。また、通常の浄水器同様、携帯浄水器もカートリッジの交換が必要になります。交換頻度や交換カートリッジのコストなどもあらかじめ確認しておいたほうが安心です。
ひどく汚れた水をろ過した場合には、交換時期でなくても交換が必要になることもあります。
携帯浄水器の用途
先にも述べたように、携帯浄水器は様々な用途に用いられるようになっています。用途に合わせて、適した浄水器を選ぶことも大切です。
日々の持ち歩きに
仕事や運動、旅行など、ちょっとした外出時にも携帯浄水器は大活躍!水道水をくみ入れて使うことができるので、わざわざペットボトルの水を購入したり、自宅から重い水を持ち運んだりする必要がありません。こうした日々の使用には、ボトルタイプの携帯浄水器がおすすめ。
持ち歩きがしやすいサイズで、そのまま手軽に飲むこともできます。性能はもちろん、デザイン性に優れた製品が多くなっているので、ファッション感覚で楽しむこともできそうです。
登山、キャンプなどのアウトドアに
アウトドア時には、万が一飲料水が足りなくなるケースも考えて携帯浄水器を装備する方が増えています。雨水や河川の水を浄化して飲まなくてはならないこともありますから、ろ過能力についてはきちんとチェックしておきたいですよね。
リュックサックに入れて手軽に持ち運びができるという点では、ボトルタイプやストロータイプの携帯浄水器がおすすめ。
ポンプタイプはややかさばりますが、大人数の水を確保できるというメリットがあります。吊り下げ式は持ち運びもそれほど不便ではなく、容量も確保できるので、アウトドア好きの方からも注目を集めているようです。
海外旅行時に
海外には、水事情があまりよくない国もあります。ミネラルウォーターを購入して飲むと言っても、硬水で飲みにくい、コストがかかるといったこともあるようです。そこで、海外旅行時に携帯浄水器を持ち歩く人も増えてきています。
もっとも手軽でおしゃれに浄水を利用できるのは、ボトルタイプの携帯浄水器。コンパクトなストロータイプの携帯浄水器も人気です。製品によって使用できる原水の種類や除去可能な物質が異なりますので、滞在先の水事情を調べた上で、適した携帯浄水器を選ぶようにしましょう。
災害時の飲料水確保に
災害に備えて家庭で防災グッズを用意しておくことは非常に大切なことです。その中でもなくてはならないのが、水。水道の水が止まってしまったときにも飲料水を確保できるよう、ペットボトル入りの水のほか、携帯浄水器を用意する人も増えてきています。
ストロータイプの浄水器は持ち運びの負担が少なく、必要な分の飲料水をすぐに確保することができます。災害時には大量の浄水を確保する必要も出てくるため、ポンプタイプや吊り下げタイプを備えておくのもよいかもしれません。
あらかじめ使い方などを確認しておき、いざというときにすぐ使えるようにしておきましょう。
まとめ
それでは最後に、携帯浄水器についてまとめておきます。
- 携帯浄水器は、外出時の浄水利用や、アウトドア・災害時の飲料水確保のために使われている
- 携帯浄水器には、ポンプタイプや吊り下げタイプ、ボトルタイプ、ストロータイプなどがある
- ろ材には活性炭やろ過膜、イオン交換樹脂などが使われており、定期的なカートリッジの交換が必要
- 日々の持ち歩きやアウトドア、海外旅行、災害対策など、用途に合わせた携帯浄水器を使用する
<参考文献>
「ろ材で分けた浄水器のタイプ」一般社団法人浄水器協会
(http://www.jwpa.or.jp/jo_rozai.htm)