天然水ってどんな水? 天然水の定義と活用方法 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

天然水ってどんな水? 天然水の定義と活用方法

「天然水」とはどんな水かご存知でしょうか。

清浄な水?ミネラルが豊富に含まれている水?自然豊かな土地で採水された水?人工的な処理をほとんど加えていない水?天然水を楽しむために、それがどんな水かということをきちんと知っておきたいですよね。

ここでは、天然水の定義や楽しみ方をご紹介します。

天然水ってどんな水?

ミネラルウォーターの品名から見る「天然水」

日本では農林水産省の「ミネラルウォーターの品質表示ガイドライン」によって、次のように品名表示の分類がなされています。

ナチュラルウォーター

特定の水源から採水された水を原水とし、濾過、沈殿、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないもの

ナチュラルミネラルウォーター

ナチュラルウォーターのうち鉱化された地下水(地表から浸透し、地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した地下水(天然の二酸化炭素が溶解し、発泡性を有する地下水を含む。)をいう。)を原水としたもの

つまりナチュラルウォーターのうち、土壌のミネラル成分が多く溶け込んだものを指します。

ミネラルウォーター

ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる等の目的のためにミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているもの

ボトルドウォーター・飲料水

上記3つ以外の水

同ガイドラインでは、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター以外のものに対する「自然」、「天然」の用語及びこれに類似する用語の表示を禁止しています。

つまり「天然水」の名で販売されている水はナチュラルウォーターかナチュラルミネラルウォーターのどちらかであり、ミネラルの調整等の処理を施したミネラルウォーターや、水道水や電解水、海洋深層水等を容器詰めしたものは含まれません。

天然水の特徴

では、「天然水」と呼ばれる水には具体的にどのような特徴があるのでしょうか?

処理方法は濾過、沈殿、加熱殺菌のみ

上で見たように、「天然水」と表示することができるのは、原水に濾過、沈殿、加熱殺菌、二酸化炭素の注入若しくは脱気以外の物理的処理を行っていない水です。

ですから、“必要最小限の人工的な処理しか加えていない、自然本来の味”などといったイメージをウリにしている製品もあります。

※非加熱の天然水について

日本では厚生労働省が定める「清涼飲料水等の規格基準」の中で、ミネラルウォーター類について加熱殺菌処理を義務付けています。

ただし、一定の条件を満たしたものについてのみ、非加熱での販売が認められています。

非加熱の天然水は、原水本来のうま味や成分が失われにくいと言われることがあります。

天然のミネラル成分を含む

天然水と呼ぶことができるのは「ナチュラルウォーター」と「ナチュラルミネラルウォーター」の2種類であると述べましたが、中でも多いのは「ナチュラルミネラルウォーター」です。

つまり天然のミネラル成分が含まれている水であり、ミネラルウォーターのように人工的にミネラルを加えたものではありません。

含まれているミネラルの種類や量によって、その水ならではの味わいが楽しめるのも天然水の魅力となっています。

日本の天然水は軟水が多い

ヨーロッパで製造されるミネラルウォーターの多くはマグネシウムやカルシウムが多く含まれた硬水であるのに対し、日本のミネラルウォーター(天然水)はほとんどが軟水です。

ただし一口に軟水と言ってもそれぞれの硬度には違いがありますので、用途や好みに合わせたものを選ぶことが大切です。

天然水を楽しもう!

天然水の利用法

 飲用

天然水は、毎日の水分補給に活用することができます。

先にも述べたように、製品によって味わいやミネラルの含有量などが異なりますので、自分に合ったものを選ぶことがおいしく楽しむ秘訣になります。

天然水を毎日飲む上では、コストも重要な問題となります。製品によってはもちろんのこと、購入方法によっても価格が変わりきますので、よりお得に利用できる方法を選ぶことも大切だと言えるでしょう。

料理

最近では、料理に使う水にもこだわりたいという方が増えています。

天然水には消毒のための塩素が用いられていないため、カルキ臭の影響を心配する必要はありません。

炊飯やだしなどといった和食の料理には、軟水の天然水を使うとよいと言われています。

赤ちゃんに

自然の恵みである天然水を、赤ちゃんの調乳や飲用水として使いたいと思われる方も多いと思います。

一般的に、ミネラルが多く含まれている水は赤ちゃんの内臓に負担をかけ、下痢などを引き起こす心配があると言われています。ですから、赤ちゃんのためにはできるだけ硬度の低い天然水を選ぶことが大切です。

日本の天然水の多くは軟水であり、あまり心配はないと考えられますが、赤ちゃんへ与える場合には念のためメーカーに問い合わせると安心です。

天然水の購入方法

 店舗購入と通販

ペットボトル入りの天然水は、店舗で直接購入する方法と、通信販売を利用する方法とがあります。

店舗購入と通販とではそれぞれ異なるメリットがありますので、天然水を利用する頻度や場面に合わせて選ぶようにしましょう。

<店舗購入>
  • 外出先などでも手軽に購入できる
  • 冷えた天然水がすぐに利用できる
<通販>
  • 店舗では見かけないような製品も購入できる
  • 店舗で購入するよりも価格が安い場合も多い
  • 自宅まで配送してもらえる

ウォーターサーバー

もう一つ、天然水を楽しむ方法として人気が高まっているのが、ウォーターサーバーです。

ウォーターサーバーとは、文字通り水を供給する機器のことです。水の入ったボトルをセットし、電源を入れておくことで、冷水と温水の2種類がいつでも利用できます。多くの場合、サーバー本体はレンタルし、水のみを購入して使用します。

水の種類はメーカーによってさまざまですが、天然水も多くあります。含まれるミネラルの量や味わいなどが異なりますので、好みに合ったものを選ぶことが大切です。

メーカーによっては、導入前にお試し利用が可能であったり、使用後の水の変更ができたりすることもありますので、利用してみるとよいかもしれません。

まとめ

それでは最後に、天然水の定義や使い方についてまとめておきます。

  • 「天然水」と呼ばれるのは、ミネラルウォーター類のうちのナチュラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターのみ
  • 天然水は、原水に濾過、沈殿、加熱殺菌処理のみを行ったもの(一部非加熱のものもある)
  • 天然水には天然のミネラル成分が含まれていることが多く、その種類や含有量の違いが水の個性となっている
  • 日本の天然水は多くが軟水
  • 天然水は飲用、料理、赤ちゃんのミルク作り(軟水)などに活用できる
  • 天然水は店舗や通販で購入するほか、ウォーターサーバーで利用する方法もある

<参考文献>
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会
(http://minekyo.net/)
「清涼飲料水等の規格基準」厚生労働省
(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ypmm-att/2r9852000000ypvf.pdf)