ミネラルウォーターができるまで ミネラルウォーターの製造工程を知ろう
ミネラルウォーターを購入して飲んでいる方も多いと思います。そのミネラルウォーターがどんなふうに作られているのかをご存知でしょうか。
原水や処理方法は?日本とヨーロッパでは製造工程に違いがある?
ミネラルウォーターができるまでの工程を詳しく見てみましょう。
目次
ミネラルウォーターができるまで
採水
ミネラルウォーターは地下水を原水としています。雨や雪どけの水の一部は地中にしみ込み、自然のフィルター(地層)によってろ過されると共に、土壌中のミネラルをその中に溶かし込みます。
こうした地下水の中でも衛生状態の保たれた良質な水がミネラルウォーターの原水となるのです。採水した水は、製造工場にて水質検査が行われます。
ろ過・沈殿・加熱殺菌
浮遊物を沈殿させたり、フィルターを使ってろ過したりして、水質を整えていきます。多くのミネラルウォーターはその後で加熱殺菌を行います。加熱の方法は85℃で30分間と定められています。
ここまでの処理のみを行ったものは「ナチュラルウォーター」「ナチュラルミネラルウォーター」となります。
その他の処理
一部のミネラルウォーターでは、品質の安定を目的としてミネラルの調整やばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われます。
これらの処理を施したものは「ミネラルウォーター」と呼ばれます。
ボトリング
こうして出来上がったミネラルウォーターは、衛生管理が徹底した施設内でボトリングされます。容器についても、洗浄(殺菌)が徹底して行われています。
容器に入れられたミネラルウォーターには、「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」に従い、品名や原材料名、賞味期限などの項目が表示されたラベルが貼られ、出荷されていきます。
日本とヨーロッパでの製造工程の違い
日本ではミネラルウォーターの製造工程において加熱殺菌処理が施されるのが一般的です。加熱殺菌を行わない場合には、それと同等以上の効力をもつ殺菌、または除菌濾過を行う必要があります。
一方ヨーロッパのミネラルウォーターは、加熱をはじめとする殺菌処理を行わないものが主流です。ヨーロッパのミネラルウォーターは原水に関する基準が非常に厳しいものとなっており、採水地の環境保護なども徹底して行われているためだということです。
ミネラルウォーターを選ぶ際にはこのような製造工程の違いにも着目し、用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
まとめ
それでは最後に、ミネラルウォーターができるまでの工程をまとめておきます。
- ミネラルウォーターは良質な地下水を原水としてろ過・沈殿・加熱殺菌などの処理を行い、容器詰めにしている
- 日本のミネラルウォーターは多くが加熱殺菌を行っているが、ヨーロッパでは加熱などの殺菌処理を行わないものが主流
<参考文献>
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会
(https://minekyo.net)