微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)ってどんな水?
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)ってどんな水かご存知ですか?医療や食品、農業などさまざまな分野で活用されるようになっている水です。
作り方や性質、活用方法など、微酸性電解水について詳しくご紹介します。
目次
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)とは
水道水や食塩水などを電気分解することにより生成される水を総称して、電解水と言います。このうちpH6.5以下の電解水は酸性電解水と呼ばれています。
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は、一室型電解装置で2〜6%の塩酸水あるいは塩酸と塩化ナトリウム水溶液の混合液を電解することによって生成される水です。有効塩素10~80ppmの次亜塩素酸水溶液で、pH5.0~6.5の微酸性を示します。
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は、強酸性電解水と同じく高い殺菌力を持ちます。食中毒の原因となる黄色ブドウ球菌やサルモネラ菌、さらにはノロウイルスやインフルエンザウイルスなどに対し、高濃度の次亜塩素酸ナトリウムに匹敵する抗菌・抗ウイルス活性を持つと言われています。
また、「人の健康を損なう恐れがない」として2002年に「微酸性次亜塩素酸水」として食品添加物にも指定されました。
強酸性電解水(強酸性次亜塩素酸水)や弱酸性電解水(弱酸性次亜塩素酸水)との大きな違いとして、これらの電解水が二室型(三室型)の電解層内で生成されるのに対し、微酸性電解水は一室型電解層内で生成されるということがあります。
そのため、生成水すべてを有効活用できるというのが大きな特徴となっています。
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)の活用方法
- 手指の消毒
- 調理器具や施設の洗浄消毒
- 野菜や魚など食品の洗浄
微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は、高い抗菌・抗ウイルス活性を持ちます。また、皮膚へのダメージがほとんどなく、手肌にも直接使用できるという特徴があります。そのためさまざまな分野での活用が進められています。
例えば調理や食品加工の現場では、手指のほか調理器具や施設の洗浄消毒に微酸性電解水が用いられるようになっています。ほかの殺菌剤のようなにおいもなく、希釈せずに水と同じように使えるというのがメリットです。
また、微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は食品添加物にも指定されているので、野菜や魚など食品を洗浄する際にも使用することができます。
また、微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は農業の現場での応用も進められています。微酸性電解水を農作物に散布することで、その殺菌性によって病害を予防し、農薬の使用を減らすことができるのではないかとして注目が集まっています。
農薬の代わりとして微酸性電解水が使用できるということになれば、農作物を口にする消費者にとっても、農業に携わる方にとっても安心と言えるのではないでしょうか。土壌や近隣など、環境への負担もほとんどないというのも特徴です。
微酸性電解水の活用の場は、これからますます広がっていくのかもしれません。
まとめ
それでは最後に、微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)についてまとめておきます。
- pH5.0~6.5の微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)は、高い抗菌・抗ウイルス活性を持つことで知られる
- 調理現場での殺菌消毒、農業での病害予防などに微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)が使われている
<参考文献>
「機能水とは」一般財団法人機能水研究振興財団
(http://www.fwf.or.jp/kinousui.html)