浄水器のカートリッジを交換する目安とは?交換時のポイントも紹介 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

浄水器のカートリッジを交換する目安とは?交換時のポイントも紹介

浄水器を使えば、残留塩素などの不純物を除去して水道水をおいしく飲めるようになります。ただし、除去した不純物はカートリッジに溜まっていくため、交換しないまま長期間使用していると次第に浄水能力は下がります。

今回は、水道水をおいしく安心して飲み続けられるよう、浄水器のカートリッジ交換時期や交換する際のポイントについて説明したいと思います。

浄水器のカートリッジ交換時期を守っていますか? 

2021年4月におこなったミズラボ編集部の調査では、浄水器を使っている20代以上の男女109人のうち「浄水器のカートリッジ交換時期を守っている人」は60.2%でした。残りの39.8%の人は「交換時期が守れていない」と回答しており、カートリッジの交換時期をしっかり守って浄水器を使っている人は、そこまで多くないようです。

(「はい」と答えた人)浄水器のカートリッジ交換時期を守っている理由は?

先ほどのアンケートで「カートリッジの交換時期を守っている」と回答した人の声を聞いてみると、「定期的に新しいカートリッジが送られてくるから」「衛生面と効果を考えると、ちゃんと交換すべきだと思うから」「清潔な水を飲みたいから」といった理由があることが分かりました。

交換用カートリッジが定期的に届けば新しいものを買いに行く必要もないので、交換時期を守りやすくなるのでしょう。また、カートリッジの交換時期をしっかり守って使う人は、衛生面への意識が強いこともうかがえます。

(「いいえ」と答えた人)浄水器のカートリッジ交換時期を守っていない理由は?

一方、「カートリッジの交換時期を守っていない」と回答した人の声を聞いてみると、「ついつい期限を忘れてしまう」「少しくらい過ぎても大丈夫だと思っている」「面倒だから」といった理由が挙がりました。

使用期間が長いとカートリッジの交換時期を忘れてしまいがちです。また、交換時期を過ぎても水を使うことはできるので、それも交換時期を逃す原因に。交換時期を守れない人の中には、カートリッジ交換を手間に感じている人も少なくないようです。

カートリッジの交換時期が過ぎるとどうなる? 

たとえ浄水器のカートリッジ交換時期が過ぎたとしても、水道を使うこと自体には問題ありません。ただし、水道に含まれる残留塩素などの不純物がしっかり取り除けなくなることで、ニオイや風味が気になりやすくなったり、水の味に満足できなくなったりするかもしれません。

そのほかの影響では、カートリッジの目詰まりが進んで吐水量が落ちる場合もあります。目詰まりと水圧によってはカートリッジが破損する恐れも。このような事態を避けるためにも、浄水器のカートリッジ交換時期はしっかり守っておきたいですね。

カートリッジの寿命はろ過できる処理能力で決まる

浄水カートリッジの寿命は、当該除去物質を一定以下に低減(除去)して保持できる処理水量や時間を示したもの。残留塩素などの不純物をしっかり除去し、キレイで美味しい水を使い続けるためにも、適切なタイミングでカートリッジを交換することが大切です。

浄水器協会では、浄水器の種類ごとにカートリッジのおおよその寿命が次のように示されています。

蛇口直結型、水栓一体型

2~12カ月程度

据え置き型、アンダーシンク型

1年程度

一般的には蛇口直結型や水栓一体型よりも、据え置き型やアンダーシンク型の方がカートリッジのサイズが大きい為、寿命も長い傾向があります。浄水器を選ぶ際にはろ過できる処理能力がひとつの判断基準になりますので、詳しくは製品ごとの表示をご確認ください。

カートリッジの交換時期が早まるケース

なお、浄水器を使い始めてから目安となる交換時期に達していなくとも、ご使用状況によっては早めにカートリッジを替えたほうがよい場合があります。これらのケースについて解説します。 

使用水量が多いとき

使用する水量が多いと、カートリッジに記された「交換目安となる時期」よりも早く「浄水できる総ろ過水量」に達する場合があります。その際は早めの交換をおすすめします。

浄水器によっては、交換するタイミングが分かりやすいように使った水量が表示されるものもあります。

使用環境による水質の違い

工事や断水があった後や、古くなった屋内の水道管などで、通常よりも汚れた状態の水をカートリッジに通すと負担も大きくなります。使用している水に違和感を感じる場合は、その時点でカートリッジの交換を検討しても良いでしょう。 

使用済みカートリッジの処分方法 

使い終わったカートリッジはいつもどうしていますか?

「燃えるゴミに捨てている」という人が多いかもしれません。使い終わったカートリッジを燃やしたとしても、環境に悪影響を与えるレベルの有害物質は出ないと言われています。しかし、浄水器のカートリッジはプラスチック容器に入っているものが多く、自治体によってはプラスチックゴミとして処分するよう定めているところもあります。

水は自然が生み出すもの。ゴミを正しく分別することで、環境保全につながり、将来的に美味しい水を守ることにつながります。各自治体ごとに指定された分別方法を確認し、それに沿って廃棄するようにしましょう。

浄水器のカートリッジを交換する際のポイント

ここまで、浄水器のカートリッジの交換時期や処分方法について解説しました。これらの基礎知識に加え、浄水器のカートリッジ交換では次のポイントを意識することで、より快適に浄水器を使い続けることが可能になります。

  • 期限が来る前に交換する
  • 交換時期が分かるものを目に付くところに置く

浄水器を使う際、このようなちょっとした工夫をするだけで、ストレスなく美味しい水を使い続けることができるようになります。以下では、これらのポイントについてさらに掘り下げて解説します。

期限が来る前に交換する

常に高品質で美味しい水を使うためには、交換期限が来る前にカートリッジを交換するのがおすすめです。たとえば、「期限より1週間ほどはやく交換する」、などスケジュールに余裕を持つことで、交換期限内にも関わらず浄水できる水量を超えてしまった場合でも対応できるでしょう。

また、「交換のタイミングを忘れてしまう」、「買いに行くのが手間だ」という方には定期購入など、定期的に家までカートリッジを届けてくれるサービスを使うのも一案です。

交換時期が分かるものを目に付くところに置く

浄水器は数カ月から数年単位で使うものなので、人によっては「気がついたら交換時期を過ぎていた」といったことが起こるかもしれません。

交換時期を忘れないためには、カートリッジを交換する目安となる水量や時期が記載されたものを目に付くところに置くのがおすすめです。カートリッジによっては交換時期をメモして本体にシールで貼れるものや、カートリッジに直接交換時期を書き込むものがあります。これらを活用すれば、交換時期を意識しながら浄水器を使えるようになるでしょう。スマートフォンのカレンダーに交換時期を登録したり、交換時期を記載したメモを冷蔵庫に貼り付けておくといった工夫をするのも方法のひとつです。

まとめ

浄水器のカートリッジについてお伝えしてまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

浄水器を使うときに、カートリッジの交換には目安の期間だけでなく、浄水する水量も関係しているということや、交換しないことで起こるデメリットなどイメージできたのではないかと思います。導入した浄水器の性能をしっかり発揮させるためにも、カートリッジの交換時期は守りましょう。


参考文献

一般社団法人浄水器協会「アンダーシンク形浄水器の使用上の注意点」

http://www.jwpa.or.jp/qa05_undersink.htm

一般社団法人浄水器協会「浄水シャワーのカートリッジ交換」

http://www.jwpa.or.jp/js_cartride.htm

一般社団法人浄水器協会「浄水器の使い方についてのQ&A」

http://www.jwpa.or.jp/qa05.htm

一般社団法人浄水器協会「浄水器協会の環境への取り組み」

http://www.jwpa.or.jp/iinkai-kankyo-cartridgenensho.html

貝塚市「浄水器について知りたいのですが」

https://www.city.kaizuka.lg.jp/faq/kakuka_faq/jogesuido_faq/josui_faq/jyosui_qa13.html

パナソニック「浄水能力が低下する!?浄水器のカートリッジは交換時期を守ろう」

https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/consumables/timing-to-change-cartridge/