水の美容効果はどのくらい?美容に役立つおすすめの飲み方と種類
目次
水を飲むことが美容に役立つ理由
モデルや女優、美容家たちが公言している美容法の1つに「水を飲むこと」があります。意識して水を飲むことで様々な美容効果が期待できる、というものです。
水の美容効果は個人差があるため判断が難しいですが、水は人間が生きる上で必要不可欠なもの。「外見の美しさ」が健康の上に成り立つことを考えれば、「水が美容に役立つ」というのも間違いではないでしょう。
以下では、まず人間の体と水の関係について見ていきます。
人間の体には水が必要不可欠
性別や年齢、体質などにより変動しますが、人間の体を占める水分量はおよそ60%と言われています。その60%の水分は、「血液として栄養素や酸素を運ぶ」、「尿として老廃物を排出する」、「汗を出して体温調節する」など、生命を維持するために重要な役割を担っています。
また、体内の水分のおよそ20%を失うと、命の危険があるとも言われています。このことからも、私たち人間が生きる上で、水がいかに重要なものかがわかるでしょう。
水分量が美しさにも影響する体の部位
同時に、体内の水分量は、美や若さのバロメータにもなり得ます。
特に肌や髪は顕著で、どちらも水分量が減ると、様々なトラブルの原因となります。また、潤いやツヤなどがなくなることで、見た目にも老けた印象を与えてしまうでしょう。
実際、肌や髪に、水分やそれに類似した成分を補う保湿ケアは美容の定番です。乾燥がひどくなる冬は、多くの人が乾燥対策をしているのではないでしょうか。
このことからも水は、少なからず美や若さにも影響していると言えるでしょう。
体の水分量が見た目にも影響しやすい部位は、「肌」、「髪」、「体型」の3つです。
肌
肌は、水分量が低下するとバリア機能が低下し、乾燥をはじめ、肌荒れや吹き出物など様々な肌トラブルを招きます。そのため、水分量は肌の状態に大きく影響します。
肌の美しさの基準は人によって異なりますが、「赤ちゃんのような潤いのある肌」、「肌荒れや吹き出物などの肌トラブルがない状態」を指す場合が多いでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは、体のおよそ80%が水分であると言われています。しかし、年齢と共に体内の水分量は減少していき、高齢になるころには、体の水分量は50%程度まで減少することがわかっています。年齢を重ねるにつれ肌のハリが失われるのは、水分量が減ってしまうのが原因です。
髪
髪の美しさにも、水分量は影響しやすいです。
水分量が多い髪にはハリツヤがあり、ある程度の強度もあります。しかし、傷みがひどくなると、ツヤがなくパサついた状態になり、ブラッシングなどで簡単に切れてしまうようになります。
子どものころは水分を多く含んでいた髪も、加齢とともにそれらは失われていきます。また、大人の髪は紫外線やドライヤー、カラーリングなどでダメージを受け、水分が失われていることが多いです。
体型
体質にもよりますが、体の水分量は体型にも影響しやすいです。
私たちは、汗をかいたり排泄することで体内の水分を常に少しずつ失っています。もし、その分の水分を補わないと血液の濃度は高くドロドロになり、血行不良を招く可能性があります。
血行不良は様々な病気の原因となる一方、基礎代謝にも大きく影響します。基礎代謝が低下すると、エネルギーの消費量が減ったり、老廃物などが適切に排泄できなくなります。結果、むくみや肥満を招いたり、痩せにくい体質になると言われています。
水を飲むことが美容に良い理由
体の水分量は人間の見た目などに影響するため、美容にも深く関係することはおわかりいただけたかと思います。
それでは、実際に水を飲むことが美容にどのくらい役立つのでしょうか。
ここでは、水を飲むことで期待できる美容効果を見ていきます。
肌や髪のケア
水を意識的に摂ることで、肌や髪をケアする効果が期待できます。特に肌の状態には水分量が影響しやすいので、「水を意識的に飲むだけで肌の調子が良くなった」と感じる人も多いようです。
先述したように、血液中の水分が不足すると血行が悪くなります。その結果、血液が必要な酸素や養分をスムーズに運べなくなり、肌や髪の状態が悪化する可能性があります。
スキンケアやヘアケアは外側からのお手入れが一般的ですが、水を飲み血流を促すことも重要です。そうすることで酸素や栄養が体に行き渡り、肌や髪の美容効果が期待できます。
便通を整える
水を飲むと、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり、便通が良くなる傾向があります。特に、起床時にコップ1杯の水を飲むと胃腸の働きが活性化し、便意が起こりやすいと言われています。
便秘は肌荒れなどトラブルの原因にもなりうるため、美肌を目指す人にとっては大敵です。上手に水分補給をして便通を整えましょう。
むくみの解消やデトックス、ダイエットなど
きちんと水分補給することは、体の巡りをよくして基礎代謝を上げると言われています。それが、むくみの解消、老廃物の排泄、ひいてはダイエットにもつながります。
ダイエット中、食べ物だけでなく水分も控えるという人がいます。しかし、体内の水分が不足すると、血流やリンパなど体液のめぐりが悪くなるので逆効果です。
もし、普段必要以上に食べ過ぎてしまうという人は、食事の前に水を飲むのがおすすめです。水を飲むことで胃が適度に膨らみ、食べ過ぎの予防になります。
エイジングケア
適切な水分補給は、エイジングケアの効果も期待できます。
加齢により新陳代謝が衰えてターンオーバーの周期が遅くなると、肌荒れやくすみ、シミなどの肌トラブルを招きやすくなります。水を飲んで血流を良くすると新陳代謝が上がり、そうした肌トラブルの改善も期待できます。
しっかり水分補給をして代謝を上げれば、加齢による様々な悩みも、ある程度は改善できるでしょう。
美容に良いとされるおすすめの水の飲み方と種類
健康面だけでなく美容でも重要な「水」。しかし、飲み方やタイミング、種類については意識していない、という人は多いのではないでしょうか。
ここでは、飲む水の量やタイミングなど、美容や健康に良いとされる水の飲み方と、おすすめの水の種類について見ていきます。
美容に効果的な1日の水の摂取量
水を飲むことが美容や健康に良いと言っても、ただ多く飲めば良いわけではありません。一説には「1日に2リットル以上の水を飲む」ことが美容にいいと言われています。しかし一方で、私たちは食事でもある程度の水分を摂っているため、それは多いという意見もあります。
年齢や体質、体格などにより異なりますが、一般的には以下が水の飲み方、一日の摂取量の目安となります。
- 1日に飲む水の量の目安:およそ1.2リットル
- 1日に水を飲む回数:8~10回に分けてこまめに飲む
- 1回に飲む水の量:コップ1杯程度
また、冷たい水は体を冷やす原因になります。体を冷やしすぎないよう、飲む水の温度は11~15℃くらい、あるいは常温を心掛けるようにしましょう。
美容に効果的な水を飲むタイミング
水は、一度にたくさんではなく、数回に分けてこまめに飲むのが理想です。水を飲むタイミングは、体内から水分が失われる以下の場面を目安にしましょう。
- 起床時や就寝前
- 入浴の前後
- 運動の前後
- 夏場など暑いとき
- 汗をかいたとき
また、「喉が渇いた」と自覚したときにはすでに脱水が始まっています。喉の渇きを感じる前に水分補給するよう心がけましょう。
美容にオススメな水の種類
最近は様々な種類の水があり、その中には美容や健康を意識したものも登場しています。ここでは、そのいくつかを紹介します。
硬水
軟水と比べ、ミネラルが多く含まれています。不足しがちなミネラルの補給や、便秘解消などに効果が期待されています。
炭酸水
血流促進やデトックス、疲労回復など、美容面での様々な効果が期待されています。飲むだけでなく、洗顔や洗髪などに使う人もいるようです。
電解水素水
整水器と呼ばれる家庭用電解水生成器によって水道水を電気分解することにより、陰極側に生成される水です。アルカリ性で、水素を含むという特徴があります。飲用することで、胃もたれや胃の不快感を和らげたり、胃腸の働きを助け、お通じを良好にします。
水を使ったその他の美容法
美容に効果的な水の活用法は「飲む」ことだけではありません。
最後に、飲む以外の水の効果的な使い方について見ていきます。
洗顔・洗髪
肌や髪は、「洗う時に使用する水にこだわると美容効果がアップする」という声を聞きます。
例えば、炭酸水は皮脂汚れと結びつき肌から引き離す作用があると言われ、洗顔やシャンプーに使う人も増えています。
また、水道水の塩素量は人体に影響がないよう調整されていますが、塩素には髪や肌のタンパク質を痛める作用があります。水道水の残留塩素による肌や髪への影響が気になるという人は、キッチンだけでなくお風呂にも浄水シャワーを設置することで、塩素が除去された水を使用することが可能です。
そのほか、洗顔時のポイントは温水を使用することです。お湯を使うと毛穴が開くため、メイクや皮脂汚れなどが落ちやすくなります。最後は冷水で洗い流し、開いた毛穴を引き締めましょう。
入浴
毎日入浴することも、様々な美容効果が期待できます。
最近はシャワーだけで済ませる人も多いようですが、入浴することで体が温まり、血行促進や発汗による老廃物の排出、むくみの改善などが期待できます。
また、美肌効果が期待できるバスソルトや入浴剤などを使うのもスキンケアには良いでしょう。
まとめ
この記事では、水と美容の関係や、水を飲むことで期待できる美容効果、おすすめの水の飲み方や種類などをまとめました。
水を飲むことで得られる美容効果に関しては、体質などの個人差もあるため判断が難しいのが現状ですが、必要な水分を補って不調を正常な状態に整えることも美容の一環と捉えるのであれば、「水を飲むことで一定の美容効果は期待できる」と言えるのではないでしょうか。
本記事を参考に、上手に水を美容に取り入れることができれば幸いです。
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参考文献
「『健康のため水を飲もう』推進運動」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html
「病気のお話」一般社団法人 西彼杵医師会
http://www.mmjp.or.jp/nishisonogi-med/sickness-index.html
「水は1日どれくらい飲めば良いか」公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/water.html