酸素水ってどんな水?その特徴や使い方について
「酸素水」と呼ばれる水をご存知でしょうか。最近では、ペットボトルに入れられたさまざまな種類の水を目にする機会が増えました。その中の一つに、「酸素水」と呼ばれるものもあります。
どのような水で、どのような特徴があるのでしょうか?酸素水について詳しく見ていきます。
目次
酸素水とは
私たちが生きていくうえで、酸素はなくてはならないものです。一般的な空気中の酸素濃度は21%と言われています。しかし何らかの原因で空気中の酸素が減少したり、酸素をうまく取り込めなくなったりすると、からだにはさまざまな不調が現れると言われています。
例えば、閉め切った地下室や倉庫内で作業をする場合や、空気の薄い高山に登る際には、酸素欠乏症になりやすいため注意が必要です。
それだけではありません。現代では運動不足による心肺機能の低下や、気密性の高い住居、大気汚染などにより、慢性的に酸素不足に陥る人が増えていると言われます。
そこで注目されているのが、手軽に酸素を補給できるアイテムです。酸素スプレーや酸素サプリ、酸素吸入器、酸素カプセルなど、個性豊かなアイテムが登場しています。
酸素水もその一つ。飲用水に酸素を溶かし込んだ酸素水は、飲むだけで水分と共に酸素も補給できるとして、注目を集めるようになっているのです。ドラッグストアや通販、コンビニなどでは、さまざまな種類の水と並んでボトル入りの酸素水が販売されるようになっています。
価格は500mlあたり150~400円前後と、一般的なミネラルウォーターと比べてやや高めです。
酸素水の特徴は?
飲むだけで手軽に酸素を補給できると言われる酸素水ですが、現在のところ、医学的な効果は明らかにされていません。「運動後に飲むと疲労回復に役立つ」「集中力が増す」などといった声が聞かれることもありますが、これらはあくまでも個人的な感想であり、すべての方に当てはまるわけではありません。また、酸素水と呼ばれていても、実際に溶存している酸素の量は製品によってさまざまです。
中には、通常の呼吸で取り入れることのできる酸素の量と同程度の酸素しか含まれていないものもあると言われています。高山病対策に酸素水を活用する方もいますが、酸素水を飲めば必ずしも高山病にならないというわけではありません。あくまでも補助的なアイテムとして役立てるようにしてください。
酸素水の選び方・飲み方
酸素水と一口に言ってもさまざまな種類がありますので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。例えば、原水の種類。酸素水の原水には、天然水やピュアウォーターなどが使われています。
原水によって酸素水自体の味わいも変わりますので、好みに合ったものを探すようにしましょう。
せっかく酸素水を飲むのですから、酸素がどのくらい含まれているかということも重要です。酸素水を選ぶ際には、酸素含有量が明記されているか、それが実際にどのくらいの量なのかということをきちんと確認することをおすすめします。また、酸素水は一度開封すると酸素が抜けてしまいやすいと言われています。開封後はなるべく早く飲み切るようにしましょう。
ボトルの素材や飲み口の形状などもチェックして、酸素が抜けにくい工夫がされた製品を選ぶと安心かもしれません。酸素水は沸騰させると酸素が抜けてしまう恐れがあるので、常温か冷やしたものを飲むようにしてください。
まとめ
それでは最後に、酸素水についてまとめておきます。
- 酸素不足を解消するアイテムとして、酸素吸入器や酸素カプセルと共に酸素水が注目されている
- 酸素水の特徴についてはさまざま言われているが、医学的に明らかになっているものはない
- 酸素水は原水や酸素含有量、酸素の抜けにくさなどを確認して選ぶことが大切
<参考文献>
藤田紘一郎監修『ミネラルウォーターの処方箋』日東書院本社
井上正子監修『基礎知識からわかるミネラルウォーターBOOK』新星出版社