肌荒れはなぜ起こる?肌荒れの原因と対策を知ろう
肌荒れトラブルに悩まされたことのある方、多いのではないでしょうか。赤みやかゆみ、吹き出物…肌荒れには、日焼けなどによる一時的なものもあれば、内臓の不調などによって長く続いてしまうケースもあります。
肌荒れはなぜ起こる?どのように対策したらよい?肌荒れの基礎知識をまとめました。
目次
肌荒れとは
「肌荒れ」という言葉は、肌に生じるさまざまなトラブルの総称として使われています。
具体的には、次のようなものを指します。
- 乾燥
- ニキビ、吹き出物
- かゆみ
- 赤み など
肌荒れが生じると、人に会うのが嫌になってしまったり、仕事に集中できなくなってしまったりと、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
また、肌荒れは単なる外見上の問題ではなく、健康と大きな関わりがあるものでもあるのです。 ですから肌荒れが生じたときには、その原因をきちんと見極め、対処する必要があります。
肌荒れが起こる仕組み
肌荒れの原因を見ていく前に、まず健康な肌の状態を見てみましょう。
肌は内側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からなります。
表皮は内側から「基底層」「有棘(ゆうきょく)層」「顆粒層」「角層」からなり、基底層で作られた細胞が有棘層、顆粒層、角質層へと変化して剥がれ落ちる「ターンオーバー」が行われています。角層はたった0.02mmほどの薄い膜ですが、水分を閉じ込め、外部の刺激をバリアするという重要な役割を担っています。
真皮には、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を保つための重要な成分が含まれます。皮下組織は主に脂肪で、クッションの役割を果たします。
美しい肌というのは、この3層が正常に構成され、機能している状態を指します。反対に、何らかの原因によってこれらの構造や機能が乱れると、肌荒れなどのトラブルが生じることになります。
例えば、肌のターンオーバーのサイクルが長すぎると古い角質が残ったままになりますし、短すぎると未熟なお肌ができてしまうことになります。
また、お肌のバリア機能が壊されれば、水分が失われて乾燥したり、外部からの刺激を受けて赤みが生じたりすることもあります。
生まれたばかりの赤ちゃんの肌は美しくみずみずしいですが、加齢や生活習慣、ストレス、紫外線などさまざまな原因によって、お肌の機能が低下し、肌荒れが起きてしまうのです。
肌荒れの原因と対策
では、具体的にどのようなものが肌荒れの原因となり、どのように対策したらよいのでしょうか。
スキンケア
洗顔は肌の汚れや老廃物を落とし、ターンオーバーをきちんと行わせるために大切なことです。しかし洗顔のし過ぎはお肌に必要な皮脂まで洗い流すことになり、乾燥肌の原因になります。洗顔は基本的に朝晩の2回、洗顔料はよく泡立てて汚れを浮かすように落としましょう。
お肌に合わない化粧品を使うことで肌荒れが生じるケースも多くありますから、自分の肌質に合ったものを選ぶことも大切です。
外部刺激、環境
紫外線などの外部刺激は肌のバリア機能を低下させ、さらに肌を攻撃することによって炎症やかゆみなどの肌荒れを起こします。
外出する際には日焼け止めを塗るほか、日傘やストールなどを活用して紫外線を浴びないように意識しましょう。
乾燥もお肌にとっては大敵ですので、エアコンの風が直接当たらないようにするといった工夫も必要です。
大気汚染や花粉、ほこりやダニなどといった室内環境が肌荒れの原因になることもあります。
生活習慣
生活習慣も肌荒れの大きな原因となります。偏った食事や不規則な食生活、睡眠不足、タバコ、ストレスなどは、肌の栄養を不足させたり、ターンオーバーのサイクルを乱したりして、ニキビや吹き出物などといった肌荒れトラブルを引き起こすと言われています。
美肌のためには、栄養バランスの取れた食事や良質な睡眠、適度な運動などを心がけるようにしましょう。
ストレス
ストレスが肌荒れに関係しているというのも、よく知られている通りです。ストレスによってホルモンのバランスが乱れると、皮脂の分泌が過剰になり、ニキビなどができやすくなります。
また、ストレスによって交感神経が強くなると、血液の流れが悪くなり、お肌の代謝も低下してしまいます。
ストレスをなくすことは難しいですが、自分なりのストレス解消法を見つけるなどして、上手に付き合うことが大切です。
内臓との関係
「肌は内臓の鏡」などとも言われるように、さまざまな内臓のトラブルが肌荒れとなって現れることがあります。
例えば便秘になると、腸に留まった便から有害物質が排出されます。それが腸壁から吸収されて血液となって全身を巡り、皮膚から排出されることで、肌荒れが起こりやすいと言われています。
また、毒素を分解する機能を持つ肝臓に不調が生じた場合、毒素が体を巡って肌から排出されることで肌荒れが起こることがあるそうです。
加齢などにより内臓機能が低下すると、血液の流れが悪くなり、肌の健康のために必要な栄養が届けられなくなるといったこともあります。
肌荒れの背後にはより深刻な内臓の病気が関係していることもありますから、気になる場合には病院を受診されることをおすすめします。
まとめ
それでは最後に、肌荒れの原因や対策についてまとめておきます。
- 肌荒れとは、ニキビやかゆみ、赤みなど、肌に起こるさまざまなトラブルの総称
- 肌は表皮・真皮・皮下組織の3層からなっており、その構造や機能が乱れることで肌荒れが生じる
- 肌荒れを防ぐためには、スキンケアや外部刺激、生活習慣、ストレス、内臓疾患などに注意する必要がある
<参考文献>
吉木伸子著『いちばん正しいスキンケアの教科書 吉木メソッドで美肌になる!』西東社
佐伯チズ著『美肌塾』講談社