水分補給に適した飲み物は?5つの飲み物を徹底比較!
体の水分量を保ち、健康に暮らすためには、1日におよそ1.2ℓの水分補給が必要だと言われています。とは言え、その水分はどんな飲み物でも良いというわけではありません。水分補給に適した飲み物とそうでない飲み物とがあるのです。
ここでは5つの飲み物について、水分補給に適しているかどうかということを見ていきます。
目次
水分補給には水がおすすめ!
水分補給のための飲み物としてもっともおすすめのが、水です。
水には糖分も塩分も、カフェインも含まれていませんから、飲み過ぎによるこれらの過剰摂取を心配する必要はありません。また、カロリーもありませんから、太ることもありません。日々の水分補給のためには、水を飲むのがもっともよいと言われています。
水にもさまざまな種類がありますから、コストや使い勝手などを考慮しながら、自分に合ったものを見つけることも大切です。
水道水
蛇口をひねるだけでくみ出せる水道水は、さまざまな飲み物の中でも水分補給にもっとも手軽に利用できるものです。日本の水道水は水質に優れており、そのままでも安心してお飲みいただけます。塩素のにおいが気になる場合には、浄水器を活用するという方法もあります。
ミネラルウォーター
地下水にろ過・沈殿・加熱殺菌処理などを施したもの。硬度や炭酸の有無、味わい、コストなどにさまざまな違いがありますから、お気に入りを見つけて楽しむのもよいと思います。ペットボトルのほか、ウォーターサーバーでも利用できます。
電解水素水
整水器を使って水道水を電気分解することによって作られるのが、電解水素水です。電解水素水には、水素を含む、アルカリ性であるといった特徴があります。
水分補給にお茶は適している?
お茶は水分補給の飲み物として適しているのでしょうか?
お茶にも糖分がほとんど含まれておらず、飲み過ぎによる肥満などの心配はありません。健康やダイエットのための飲み物として人気が高まっている製品も増えています。夏場は冷たいお茶、冬場は温かいお茶と、季節や気分に合わせて楽しめるのも魅力です。
しかし、水分補給のための飲み物として考えた場合には、気を付けなければならない点もあります。緑茶などのお茶に含まれるカフェインには利尿作用があり、補給したはずの水分を体外へ排出してしまうのです。 お茶はあくまでも健康のための飲み物や気分転換のための嗜好品と考え、適量を飲むのがおすすめです。
麦茶やそば茶などといったカフェインが含まれていないお茶は、水分補給のための飲み物としても活用できます。
水分補給に適したコーヒー、紅茶は?
仕事中の気分転換に欠かせないという方も多いコーヒーや紅茶ですが、こちらも水分補給のための飲み物としてはおすすめできません。コーヒーや紅茶もカフェインが多く含まれており、体内の水分の排出を促してしまうことが心配されます。
カフェインにはほかにも覚せい作用や胃酸分泌促進作用があると言われており、夜飲むと眠れなくなってしまったり、空腹時に飲むと胃痛が起こったりすることもありますので、飲むタイミングや量には注意が必要です。
また、ペットボトル入りの紅茶系飲料の中には糖分が多く含まれているものもありますので、製品表示などで確認してみることをおすすめします。
もちろん、コーヒーや紅茶にもよい効果はありますから、適量を上手に楽しむとよいと思います。
水分補給にジュースは?
暑い夏場や運動時など、容器入りのジュース類を購入して飲む機会も増えるかもしれません。しかし、水分補給をジュースなどの飲み物で行うことには、大きな危険があります。
ジュース類には、多くの糖分が含まれています。このような飲み物を過剰摂取することで、「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の糖尿病に陥る危険性が高くなるのです。ジュースで水分補給をしたのに余計に喉が渇いてまたジュースを飲んでしまう…このような悪循環に陥った後、全身の倦怠感や嘔吐、場合によっては意識障害などを起こすこともあると言われています。
時にはジュース類を楽しむのも良いですが、水分補給のための飲み物とは区別して、適量を楽しむよう心がけましょう。
水分補給にスポーツドリンクは?
運動時の水分補給に用いられることも多い、スポーツドリンクはどうでしょうか。
運動中には、汗として体内の塩分(ナトリウム)が失われるため、水分と合わせて塩分の補給も必要になります。スポーツドリンクには適度な塩分が含まれているので、運動などで汗をかいた場合の飲み物としては適しています。
また、エネルギー補給のために必要な糖分や、疲労回復効果のあるクエン酸などが含まれているスポーツドリンクもあります。
ただしこのような飲み物が必要になるのは、多量の発汗を伴う激しい運動を行った場合です。
特に糖分はかなりの量が入っていることもあるため、飲み過ぎるとジュースと同じようにペットボトル症候群に陥る危険性もあります。塩分についても、日本人は食事からの過剰摂取が心配されているものでもありますので、発汗量が大きい場合のみ補給するようにしましょう。
まとめ
それでは最後に、水分補給のための飲み物についてまとめておきます。
- 水分補給の飲み物として適しているのは、水
- お茶に含まれるカフェインには利尿作用があり、水分の排出を促してしまうこともある
- コーヒーや紅茶にもカフェインが含まれているので、飲むタイミングや量には注意が必要
- ジュース類を多く飲み過ぎると、「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の糖尿病に陥る危険もある
- 発汗を伴う激しい運動時の水分補給には、スポーツドリンクを活用するのもよい
<参考文献>
全国清涼飲料連合会
(http://www.j-sda.or.jp/q_and_a/index.php)
「『健康のため水を飲もう』推進運動」厚生労働省
(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html)
「運動時のお茶はNG 状況別水分補給のコツ」ヘルスUP NIKKEI STYLE(http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0102P_R00C12A8000000/)
「ドリンク」国立スポーツ科学センター
(https://www.jpnsport.go.jp/jiss/nutrition/supplement/grouping/drink/tabid/1220/Default.aspx)