夏バテを予防しよう!症状と原因、おすすめの対策を解説 | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

夏バテを予防しよう!症状と原因、おすすめの対策を解説

毎年夏になると、だるさや食欲の低下といった体の不調を感じるという方も少なくないかと思います。こうした夏に起こる不調は一般的に「夏バテ」と呼ばれます。

夏バテには、夏特有の気候はもちろん、それに伴う生活習慣の変化も大きく関係しています。毎日の生活を工夫することで、夏バテを予防し、活動的に過ごすことができるのです。

そこで今回は夏バテの症状や原因、対策の仕方について詳しく解説していきます。

夏バテにはどんな症状がある?

夏バテは、夏に現れる不調の総称です。病気のような明確な定義はなく、人それぞれにさまざまな症状があります。次のような身体的・精神的不調は夏バテの代表的な症状として挙げられます。

・体のだるさ

・食欲不振

・消化器系の症状(下痢、便秘など)

・体重減少

・むくみ

・めまい、立ちくらみ

・頭痛

・熱っぽさ

・イライラ

・無気力

同じ夏の体調不良でも、夏バテと熱中症は異なるものです。熱中症は高温多湿の環境や激しい運動をしたときに発症し、急激に悪化することで知られており、適切な治療が必要となります。夏バテは徐々に体調が悪くなったり、軽い体調不良が長く続くもので、明確な治療法が確立されている訳ではありません。夏バテによって体力が低下しているときには熱中症やその他の感染症、うつ病などにもかかりやすくなるため、対策をしっかりと行うことが大切です。

夏バテの原因は?

夏バテには気温の高さが影響していることは間違いありませんが、それに伴う私たちのライフスタイルの変化も原因のひとつとなっています。原因によって現れる症状も変わりますので、ご自身に当てはまるものはないかチェックしてみましょう。

水分不足

成人の体のおよそ60%を占める水分は、血液や細胞内に含まれ、私たちが健康に過ごすための重要な役割を果たしています。気温の高い夏は体温を下げるために発汗量が増えますので、適切な水分補給を行わないと脱水に陥る危険性が高くなります。体内の水分が不足すると血流が悪くなります。そして脳や筋肉、内臓へ送られる血液の量も減ることから、頭痛やめまい、だるさ、食欲不振などを引き起こすと考えられています。

屋外と室内の気温差

夏の屋外は連日30度を超える暑さですが、一方でエアコンの効いた室内は寒いくらいに感じられることもあるかと思います。暑い屋外と涼しい室内を何度も行き来していると、体温調節を行う自律神経に大きな負担がかかり、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまいます。自律神経は血圧や心拍のコントロール、内臓の働きといったさまざま活動を司っているため、その働きが乱れることで、消化器系の症状や疲れやすさ、さらには精神的な不調といったさまざまな夏バテの症状が現れます。

食生活の偏り

暑い夏は食欲が減退することから、そうめんやスイカ、アイスといった冷たい食べ物ばかり食べてしまう方も多いのではないでしょうか。これらには上昇した体温を下げる効果もありますが、食べ過ぎると胃腸が冷えてしまい、下痢や胃もたれといった消化器系のトラブルが起こりやすくなります。また、炭水化物や甘いものには糖質が多く含まれており、一時的なエネルギーの補給には役立つものの、摂りすぎると血糖値の急激な変化をもたらして、だるさや疲れを感じさせるとも言われています。

食生活が偏ることで、体を作るのに必要なたんぱく質や、体の調子を整えるビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足することも夏バテの原因になります。食事を抜いてしまう、飲み物だけで済ませてしまうといった方は、夏バテによる食欲減退がさらに夏バテを引き起こすという悪循環を引き起こしてしまうため、注意が必要です。

睡眠不足

夜でも気温の高い真夏は、暑さでよく寝られなかったり、反対に冷房を効かせすぎて体が冷えてしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、夏はイベントや旅行に出かける機会も多いため、生活リズムが乱れて睡眠不足になることもあります。

睡眠不足は疲労の回復を遅らせ、夏バテを引き起こす大きな原因になります。さらに自律神経のバランスを乱し、さまざまな体調不良を引き起こすと言われています。

夏バテの予防と対策

では、夏バテを防ぐためにはどのような点に気を付けたらよいのでしょうか。また実際に夏バテになってしまったときの改善策にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここからは、おすすめの夏バテ対策についてご紹介します。

こまめな水分補給

汗による水分喪失が多くなる夏は、意識的に水分補給を行うことをおすすめします。のどが渇いてから水を飲むという方も多いかもしれませんが、そのときにはすでに脱水が始まっています。水分不足による夏バテを防ぐために、のどが渇く前からこまめに水分補給をすると良いでしょう。東北大学病院では、このような水分補給の仕方を「先制飲水」として提唱しています。運動中や入浴前後といった汗を多くかくときはもちろん、それ以外にも、1時間ごとといったタイミングを決めて意識的に水分補給を行う習慣を付けましょう。

1日に摂取すべき水分量2.5Lのうち、飲み水からは1.2Lの補給が必要だと言われています。発汗量が普段よりも多いときにはその分もプラスして補給しましょう。普段の水分補給にはカフェインや糖分が含まれていない、飲み慣れた水が向いています。また、水道水を浄水・電気分解した「電解水素水」も飲みやすく、毎日の水分補給にはおすすめです。汗には水分のほかに塩分も含まれているため、大量に汗をかいたときには塩分も補給するようにしましょう。

出典:東北大学病院 慢性腎臓病透析治療共同研究部門
https://www.hosp.tohoku.ac.jp/wp-content/uploads/2020/07/d5000-poster.pdf

食生活の工夫

食欲が減退する夏こそ、食生活を工夫して、しっかりと栄養補給ができるようにしましょう。たとえばショウガやミョウガ、大葉といった香味野菜や、カレー粉などのスパイスには食欲を増進させてくれる効果があるため、料理にうまく取り入れるのがおすすめです。夏は冷たいものを食べたくなりますが、食べ過ぎると胃腸が冷えてしまうため、温かい食べ物もバランス良く取り入れましょう。

夏バテ対策のために積極的に取り入れたい栄養素や食べ物としては、次のようなものがあります。

カラフルな夏野菜でミネラルやビタミンを補給

トマトやナス、カボチャ、パプリカといった夏野菜には、体内でビタミンAに変換されるβカロテンやビタミンC、ビタミンEといった抗酸化ビタミンのほか、ミネラルや食物繊維なども含まれています。旬の夏野菜は見た目もカラフルで美しく、食欲をそそりますよね。ビタミンやミネラルは体内で合成できないため、毎日の食事から経続的に摂ることが大切です。

水分が多く含まれた夏野菜には体を冷やす効果もありますが、冷えすぎを防ぐため、温かい料理も上手に取り入れましょう。とくにβカロテンは油と組み合わせることで吸収率がアップします。またビタミンCは熱に弱い特徴があるのですが、ピーマンやゴーヤに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくいと言われているので、炒め物や揚げ物にもおすすめです。さらにビタミンやミネラルが豊富な野菜とたんぱく質が豊富な肉や魚を組み合わせれば、より栄養価もアップし、夏バテの予防・解消につながります。

疲労回復に役立つビタミンB群

炭水化物がエネルギーに変換される際に必要なビタミンB₁は、毎日を元気に過ごすために欠かせない栄養素です。不足するとエネルギーがきちんと作られず、疲れやすくなると言われています。ビタミンB₁を多く含む食品には、豚肉やウナギ、カツオ、大豆製品などがあります。ネギやニラ、ニンニクなどに含まれるアリシンはビタミンB₁の吸収率を高めてくれるので、組み合わせて食べるのがおすすめです。特徴的な香りが食欲も増進させます。

ビタミンB₂は糖質やたんぱく質、脂質の代謝をサポートする働きをしています。活動量の多い人や成長期の子供に必要な栄養素です。レバーや納豆、乳製品、モロヘイヤやホウレンソウなどの色の濃い葉菜類などから摂取できます。ビタミンB₂は水に弱いため、洗いすぎないようにしたり、煮汁ごと使えるような工夫をしてみてください。

適度な運動

適度な運動はストレスを解消し、自律神経のバランスを整える効果があると言われています。とくに冷房の効いた室内に長くいるときは、体を動かして血流を促進しましょう。運動による心地よい疲労は食欲も出て快適な睡眠にもつながります。また筋肉には水分を蓄える働きがあるため、運動によって筋肉量を増やすことも夏バテ対策に効果的です。

ただし暑いときに激しい運動を行うと熱中症のリスクも高まりますので、朝涼しい時間帯に散歩する、就寝前にストレッチを行うなど、無理のない範囲での運動を心がけてください。

生活習慣を整える

生活習慣を整えることも夏バテ予防になります。

まずは毎日しっかりと眠ることです。自律神経の乱れを整えるには睡眠が欠かせません。暑くて寝られないときは、就寝の1~2時間ほど前からエアコンで部屋を冷やしておいたり、就寝中も上手にエアコンを活用すると良いでしょう。夏はシャワーで済ませてしまう方が多いかもしれませんが、入浴時には38℃くらいのお湯にゆったりと浸かると副交感神経が優位になり、その後の睡眠時に寝つきが良くなります。電気やテレビを消し部屋を暗めにすることで自律神経のバランスが崩れてしまうのを防ぎ、自然な眠りにつくことができます。暗くなったら眠り、朝は早く起きて朝日を浴びるという習慣を付けることで、体内時計も正常に働きます。

温度差に注意しよう

夏バテ対策には、外と室内の温度差が大きくなり過ぎないようにすることも大切です。

冷房を使うときには、設定温度をやや高めにしたり、冷風が直接体に当たらないように工夫しましょう。オフィスや電車では、さっと羽織れるカーディガンやひざ掛けなどを手元に置いておくと安心です。また、自律神経の乱れから胃腸障害を訴える人も増えていますので、胃腸症状改善の効果が認められた整水器を活用して「電解水素水」でこまめに水分補給すると良いでしょう。

まとめ

今回は、夏バテの症状や原因、おすすめの対策についてご紹介しました。だるさやほてり、胃腸のトラブルといったさまざまな体の不調には、夏の暑さはもちろんそれに伴う生活習慣の乱れが関係していることも少なくありません。夏バテの予防には、こまめな水分補給や栄養バランスの取れた食事を摂ること、また適度な運動を取り入れるように意識しましょう。規則正しい生活を送ることが自律神経のバランスを整えることにつながります。健康的な生活を送り、暑い夏も元気に乗り切りましょう!


参考文献

「災害医療センター院長からー夏バテと熱中症 2017年08月01日」独立行政法人国立病院機構災害医療センター

https://saigai.hosp.go.jp/blog/2017/0801_003061.html

「夏バテ予防」文部科学省後援 健康管理能力検定

https://kentei.healthcare/info/column/?p=3485

「これって夏バテ?医師と考える 夏バテ予防」米盛病院

https://www.yonemorihp.jp/smahapi/genre-medical/info-medical/3177/

「8月 夏バテを防ぎ、元気に暑さを乗り切る!」全国健康保険協会

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat510/h26/260801/

「『コロナ禍の新しい日常で、外出自粛明けの"隠れ脱水“に注意!』今年の熱中症予防について医師にお聞きしました」

https://www.nihon-trim.co.jp/news/3581/

「今が旬の夏野菜で夏バテや熱中症を予防しましょう」仙台産業医科診療所

http://www.sendaisangyo.jp/publics/index/52/

「8月31日は野菜の日!夏野菜の効能紹介」山梨県厚生連健康管理センター

https://www.y-koseiren.jp/health_support/special/2019/08/