体に良い飲み物は?手軽に飲めるオススメ5選
私たちはのどが渇いたとき、身近にある自動販売機やスーパーに行っていつでも好きな飲み物を買うことができます。飲み物の種類はいまや数えきれないほど多くあり、私たちの多様な嗜好を満たしてくれています。
人によっては、お気に入りの飲み物を毎日たくさん飲んでいるということもあるかもしれません。しかし、飲み物は食べ物と同様に、私たちの体の中に入って様々な影響を与えているということを忘れてはいけません。毎日なんらかの飲み物を飲む以上、できるだけ健康的な飲み物を選びたいものです。
今回は、体に良くて手軽に飲めるオススメの飲み物をご紹介していきたいと思います。
目次
日頃の飲み物が体に与える影響は様々
朝起きて一杯、食事中に一杯、休憩中に一杯・・・。私たちは毎日何らかの飲み物を必ず口にしています。そして、それらの飲み物は体内で吸収され、さまざまな効果を私たちの体や意識にもたらしています。
飲み物にはその種類によって、集中力を高めたり、内臓脂肪を減らしたり、免疫力を高めたり、様々な嬉しい効果を期待できるものがあります。
しかしその一方で、体にとってあまり好ましくない影響を与えるものもいくつかあり、そういった飲み物をむやみに常飲すれば、様々な病気や意識障害を引き起こしかねません。
どうせなら体に良い飲み物を選ぼう
飲み物にはそれぞれ上記のような効果や弊害がありますが、それらをきちんと理解して意図的に特定の飲み物を飲んでいる人は、実はそれほど多くいないのかもしれません。
特に、なんら体に問題を抱えていない若い人たちは、飲み物に対する注意や関心が比較的低い傾向にあるようにも思えます。大抵の場合、汗をかいたら「冷たいもの」、寒くなったら「温かいもの」、疲れたら「甘いもの」といった大まかな基準で選択し、あとは味の好みで絞り込むといった具合ではないでしょうか。このような選び方は決して間違っているとはいえませんが、せっかくの効果を取りこぼしてしまったり、知らず知らずのうちに体の健康を損ねてしまっている可能性もあります。
本来、私たちはのどの渇きを潤したいという生理的な欲求を持っています。また、厚生労働省の推奨によれば「毎日約1.2ℓの水分を“飲み物”から補給するのが望ましい」とされています。このようなことからも、私たちは飲み物と切っても切り離せない関係にあると言えますが、どうせ毎日なんらかの飲み物を飲むのであれば、できるだけ健康的な飲み物を飲みたいところです。
体に良い飲み物おすすめ5選
それでは、具体的に体に良い飲み物をいくつかご紹介していきましょう。中にはまだ飲んだことのない飲み物もあるかもしれませんが、どれも手軽に飲める健康的な飲み物です。それぞれの特長を見ていきましょう。
①緑茶
緑茶はポリフェノールを豊富に含んでいる飲み物です。一般的な緑茶1杯(100mL)には、ポリフェノールが100mg強程度含まれていると言われています。
ポリフェノールはほとんどの植物に含まれている成分で、自然界には5,000種類以上もあると言われています。その中でも、緑茶に含まれているポリフェノールは「茶カテキン」とも呼ばれており、この茶カテキンには血糖値の上昇を抑える働きがあります。
茶カテキンによって糖質の消化吸収がゆっくりになると、糖が血液中に吸収されるのが遅くなり、血糖値の上昇が穏やかになります。
その結果、糖尿病の予防や改善効果が期待できるのです。実際、静岡県立大学の研究では、緑茶を1日に7杯ほど飲むことで、血糖値が改善されたことが報告されています。
ただし飲用にあたっては、カフェインの摂取量に注意を払う必要があります。カフェインには良い効能(下記の項「③ブラックコーヒー」にて記載)もありますが、過剰に摂取すると胃炎や胃潰瘍のリスクを高めます。
緑茶の種類や抽出方法によっては、カフェインの含有量が高くなる場合もありますので、過剰摂取にならないよう注意しましょう。
②レモン水
レモン水にはデトックスの効果があると言われています。レモンに含まれる「エリオシトリン」という成分が、肝臓機能の改善を促してくれるのです。
三重大学(田中利男教授ら)とポッカサッポロフード&ビバレッジ中央研究所との共同研究によれば、「エリオシトリン」には肥満などの原因となる血中中性脂肪の増加を抑制する効果があることが報告されています。
このことは動物実験で明らかになったことですが、人間の肝細胞を使った実験でも脂質の分解が確認されているため、「脂肪肝」の予防効果もあるとされています。
ただ、「エリオシトリン」はレモンの果皮部に最も多く含まれている成分ですので、その効果を十分に得るためには、レモン果汁を入れた水に果皮も一緒に入れると良いでしょう。
OPP(防カビ剤)の影響を受けないよう、できるだけ国産の有機レモンを使用し、それをよく洗った上で薄く輪切りにします。輪切りにしたレモン片から果汁を絞り切ったら、残った果皮も一緒に水にいれて、6時間ほど冷蔵庫にいれておけば完成です。果皮を取って、半日以内に飲み切りましょう。
③ブラックコーヒー
コーヒーにはカフェインが含まれています。このことは皆さんもご存知の通りですが、このカフェインには眠気を覚ましたり、集中力を高めたりといった、一般的に知られている作用以外にも有用な働きを持っています。その働きの一つとして「脂肪燃焼作用」が挙げられます。
カフェインを摂取することによって、膵臓に含まれているリパーゼという消化酵素が活性化し、体脂肪を「遊離脂肪酸」と「グリセロール」とに分解します。そして「遊離脂肪酸」は血液中に放出されることによって、エネルギー源となり、運動時に消費されていくことになるのです。つまり、コーヒーは「脂肪のエネルギー化を促進する飲み物」といっても良いでしょう。
しかし、いくらコーヒーに「脂肪燃焼作用」があるからといって、たくさん飲むのは厳禁です。「薬も過ぎれば毒となる」といった諺にもある通り、コーヒーの多飲は胃炎や胃潰瘍のリスクを高めます。また、カフェインに対する敏感性は人によって様々ですので、ご自身の体質と照らし合わせた上で、少量ずつ飲んでいくことをオススメします。
④ココナッツウォーター
セレブたちに愛飲されていることでも知られているココナッツウォーターは、最近ではスーパーやコンビニなどでも気軽に購入することができるようになりました。
ココナッツウォーターは、カルシウム・マグネシウム・マンガン・カリウム・亜鉛・ヨウ素など、さまざまなミネラルを豊富に含んでいます。
これらの中でも、注目すべきはカリウムの含有量の多さです。一日のカリウム摂取目安量を2,250mgとした場合(※1)、ココナッツウォーター100mL中のカリウム含有量が200mgほどですので(※2)、250mL飲めば目安量の約20%をまかなってくれることになります。
※1. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より、成人男女の目安量平均値
※2. 飲料メーカーおよび商品によって異なります
このように、ココナッツウォーターに多く含まれているカリウムは、心血管活動の調整にも役立つミネラルで、医学専門誌「West Indian Medical Journal(2005)」に発表されたジャマイカの研究結果によれば、ココナッツウォーターが高血圧症の人の血圧を低下させることが認められています。
⑤電解水素水
電解水素水は水素を含んだアルカリ性の飲料水で、市販の整水器により水道水をろ過および電気分解することで生成されます。
この整水器には医療機器として「胃腸症状の改善」が効果として認められており、生成された電解水素水を飲用することで、胃もたれや胃の不快感をやわらげたり、胃腸の働きを助けお通じを良好にしてくれます。
腸は免疫細胞のおよそ7割が存在すると言われている重要な器官です。新型コロナはもとより、様々な病原菌やウイルスなどの異物から身体を守る一つの手段として、普段から免疫の要となる腸内環境を整えておくことはとても大切です。
その他、電解水素水の特長として抽出力にも優れており、毎日の料理に活用すれば素材の成分にすばやく入り込み、旨みや香りを引き出してくれます。
電解水素水は清浄で口あたりも良く、整水器を設置すれば蛇口を捻るだけで使用できますので、健康管理の一環に多くのご家庭で愛飲されています。
また、電解水素水はスポーツパフォーマンスの向上においても大いに期待されている飲み物で、マラソンランナーや自転車ロードレーサーといった、高い持久力を求められるような運動選手にもオススメです。立命館大学の研究によれば、電解水素水が持久運動のエネルギー消費量を有意に低減したと報告されています。
(立命館大学 | 水素水が持久運動のエネルギー消費量を有意に低減 – 2020年4月)
http://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=1728
さいごに
今回は「手軽に飲めるオススメの健康飲料」として、5つの飲み物をご紹介させて頂きました。
体に良い飲み物は、これらの他にも私たちのまわりには沢山あります。そして、それと同時に「体に良くない」とされる飲み物も私たちのまわりには沢山あります。
どの飲み物をどれくらい飲むかといった判断は、私たち自身に委ねられています。ご自身の健康を維持するためには、適度な運動・良質な睡眠・栄養豊富な食事などが求められますが、飲み物の選択も例外ではありません。日常、どのような飲み物を愛飲しているのか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
参考文献
厚生労働省「「健康のため水を飲もう」推進運動」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)ミネラル(多量ミネラル)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586565.pdf
ネスレアミューズ「緑茶に含まれるポリフェノールはどれ?」
https://nestle.jp/polyphenol/detail/detail2.php
健康長寿ネット「ポリフェノールの種類と効果と摂取方法」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/polyphenol.html
健康長寿ネット「カテキンの種類と効果と摂取量」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shokuhin-seibun/catechin.html
公益財団法人 世界緑茶協会「O-CHA NET|最近の緑茶の効能研究成果 成分別」
https://www.o-cha.net/kounou/seibun.html
日本経済新聞「レモン成分に脂肪肝抑制効果 三重大チームが発見」
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2904C_Q4A130C1CR0000/
KAKEN「エリオシトリンによるメタボリックシンドローム改善作用の網羅的メカニズム解析」
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24590318/
InBody「カフェインが体に及ぼす影響」
https://www.inbody.co.jp/caffeine-bodycomp/
ELLE gourmet「栄養士が教える! ココナッツウォーターがもつ健康メリット10」
https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-healthyfood/g34528107/coconut-water-20-1129/?slide=2
カロリーSlism「ココナッツウォーター - カロリー-栄養成分-計算 -」
https://calorie.slism.jp/107157/
PR TIMES「ビタココジャパン:ココナッツウォーター全米シェアNO.1ブランド ビタココ 新フレーバー「トロピカルフルーツ」 3月26日上陸!!」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000009857.html
West Indian Medical Journal「The Control of Hypertension by use of Coconut Water and Mauby- Two Tropical Food Drinks -」
https://www.mona.uwi.edu/fms/wimj/article/238