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腸活できるサプリメントについて解説!

「腸活」は美しく健康に、そして精神的にもイキイキとした暮らしを手に入れるための近道です。

近年では、腸活という言葉も一般的に知られるようになり、多くの人が健康管理の一環として腸活に取り組まれています。

そんな中、これから腸活を始めようとする人たちや、多忙で食生活が乱れがちな人たちの間では、サプリメント(以下「サプリ」という。)で腸活をしようという人もいるようです。

しかし、腸に良い成分が含まれているサプリ(通称:腸活サプリ)は、種類が豊富で何をどのように選んでよいのか迷ってしまうことがよくあるといいます。

そんな方たちのために、今回は腸活サプリに含まれる代表的な成分や、選び方などについて解説をしていきます。

腸活とは?

腸活とは、腸内環境を整えるための活動全般を指した言葉です。

腸には、さまざまな細菌が生息していて、これらの細菌は私たちの健康に大きく関わっています。そのため、その細菌たちのすみかである腸内環境(腸内フローラ)を整え、健康になろうというのが腸活の基本的なコンセプトになります。

腸活の方法としては、主に「運動」や「食事」などが挙げられますが、いずれもたくさんのメソッドが存在していて、取り組む人の習慣や体力などによって使い分けられています。

例えば「ファスティング(断食)」のように、一定の日数を要するものもあれば、毎日腸に良いものを食べ続けるなど、ルーティン的なものもあります。

また、運動においては、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動、ヨガ、ぜん動運動を促す腹筋運動、腸もみ(腸管マッサージ)、腸ストレッチなど、負荷の大きさにもいくつかの種類があります。

さらに、ストレスが腸に悪い影響を及ぼすということから、広義の腸活においては「ストレスマネジメント」なども腸活の一つとして挙げられる場合があります。

近年では、腸の健康は「体の健康」に良い影響を与えるだけではなく、「精神の健康」にも大きな影響を及ぼすことが一般的にも知られるようになりました(脳腸相関)。

そのため、腸活は一過性のブームとは異なり、いまや定番の健康メソッドの一つとして認められつつあります。

腸活サプリについて

上記のように、腸活にはさまざまな方法がありますが、近年ではサプリを使って腸活を行っている人もいます。

サプリは携帯性に優れ、手軽に入手や摂取ができるというメリットがあります。そのため、腸活サプリは、今まで腸活に対して手間や時間を惜しんでいた人たちからも好評を得ているようです。

腸活サプリに含まれる成分にはさまざまな種類があり、いずれも腸に良いものとされていますが、腸に作用する機序は成分によって異なります。

ここでは代表的な成分を4つとりあげて説明をしていきます。

含有成分①:乳酸菌

乳酸菌は、食べ物の中に多く含まれている細菌で、ヨーグルトなどに含まれる動物由来の乳酸菌を「動物性乳酸菌」、キムチや味噌などに含まれる植物由来の乳酸菌を「植物性乳酸菌」といいます。

両者は「腸への届きやすさ」に違いがあります。

動物性乳酸菌の多くは、胃液や腸液によって死滅してしまうことがあるため、腸の奥まで届きにくいと言われています。

一方、植物性乳酸菌の多くは、「酸、アルカリ、温度変化」に対して耐性があり、胃液や腸液によって死滅することなく、生きたまま腸に届きやすいと言われています。

生きたまま腸に届いた乳酸菌は「乳酸」を放出し、腸内環境を弱酸性にします。腸内が弱酸性になると善玉菌が増え、それによって便秘や下痢を防いだり、体の免疫系が活性化することが期待できます。

含有成分②:食物繊維

食物繊維とは人の消化酵素では消化されない食物中の難消化性成分の総体のことで、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に大別されます。

水溶性食物繊維とは、水に溶けやすい性質を持った食物繊維のことで、大麦やスーパー大麦、昆布やワカメなどの海藻類、りんごなどの果実に多く含まれています。

具体的には、β-グルカンや低分子アルギン酸ナトリウム、ペクチン、イヌリンなどが挙げられます。

大腸に届けられた水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなり、その善玉菌が作り出した短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸など)は腸のエネルギー源となります。

一方、不溶性食物繊維というのは、水に溶けにくい性質をもった食物繊維のことで、ブロッコリーやキャベツなどの野菜、大豆などの豆類、きくらげなどのキノコ類に多く含まれています。

具体的には、セルロースやリグニン、グルカン、キチンなどが挙げられます。

大腸に届けられた不溶性食物繊維は、便をやわらかくしてカサを増やしてくれます。すると、腸のぜん動運動も活発になり、便が腸に滞留する時間が短くなるのです。

含有成分③:オリゴ糖

オリゴ糖には、消化酵素によって分解されて体のエネルギー源になる消化性のオリゴ糖と、消化されずに大腸まで届く難消化性のオリゴ糖とがあります。

一般的に整腸作用があるとされるオリゴ糖は、後者の難消化性のオリゴ糖です。

具体的には、アスパラやゴボウ、にんにくなどに含まれる「フラクトオリゴ糖」、母乳などに含まれる「ガラクトオリゴ糖」、トウモロコシやタケノコから得られる「キシロオリゴ糖」、ショ糖と乳糖から得られる「乳糖果糖オリゴ糖[※1]」などが挙げられます。

オリゴ糖は善玉菌の代表格であるビフィズス菌[※2]のエサになり、その結果としてビフィズス菌を増殖させます。

ビフィズス菌は善玉菌の一種ですので、前述のとおり、腸に良いとされる短鎖脂肪酸を作り出して腸内環境を改善してくれます。

※1.「乳化オリゴ糖」または「ラクトスクロース」とも呼ばれます。
※2. 腸内環境を整える働きを持つ善玉菌の一種。大腸にいる善玉菌の99.9%はビフィズス菌です。

含有成分④:オリーブオイル

オリーブオイルには、腸を動かして排便を促進させる働きがあると言われています。つまり、オリーブオイルを摂取することで、便がスムーズに出やすくなるのです。

具体的には、オリーブオイルに含まれる「オレイン酸」という成分が、腸を刺激して排便を促しています。

このオレイン酸は、なたね油や大豆油、乾燥アーモンド、牛肉などにも含まれていますが、オリーブオイルの方がより多く含まれています。

オリーブオイルには他にも、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンE(α-トコフェロール)などの成分が含まれているため、その点においてもオリーブオイルは有用です。

オリーブオイルの中でもっとも品質が高いとされる「エキストラバージンオリーブオイル」には、32種類ものポリフェノールが含まれていて、その中にはエキストラバージンオリーブオイルにのみ含まれているポリフェノールもあります。

そのポリフェノールは「オレオカンタール」と呼ばれる成分で、潰瘍性大腸炎にも効果を示すと言われています。

腸活サプリの選び方

皆さんは、腸活サプリを選ぶ際にどのようなことを基準にしますか?

価格、購入者レビュー、友人のオススメ、SNS広告の印象、パッケージデザインなどなど・・・。色々な基準がありますが、これらはどれも大切な要素が欠けています。それは「自分に合ったサプリを特定しよう」という強い気持ちです。

明確な根拠がない状態でなんとなく購入し、それほど効果を感じていないにもかかわらずなんとなく飲み続けている、そのような人は結構おられるのではないでしょうか。

「なんとなく」で腸活サプリを選ぶと、ご自身にとって効果の低い腸活サプリを選んでしまうことがあり、お金や時間もムダにしてしまう可能性があります。

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、意識的かつ合理的に腸活サプリを選択し、体からのフィードバックにもきちんと向き合うことが大切です。

腸活サプリを選ぶ際は、ぜひ以下の方法も参考にしてみて下さい。

成分表に記載してある成分をすべて確認する

腸活用のサプリに限った話ではありませんが、サプリに含まれている成分をしっかりと把握しておくことは大切なことです。

メーカーのうたい文句を都合よく解釈し、成分をきちんと確認せずに購入してしまうと、ご自身の体質と合わないサプリを摂取することになる場合もあります。

また、余計な添加物などが含まれているサプリを購入してしまうと、その添加物の影響をずっと受け続けることにもなります。

難しそうな成分名が表記されている場合もありますので、少し面倒臭く感じられることもあるかもしれませんが、ご自身にあったサプリが見つかるまでは、含まれている成分(できれば容量も)をしっかりと確認し、調べた上で購入した方が良いでしょう。

信頼できるメーカーのサプリを選ぶ

多くの方は、「サプリは口から摂取するものなので、品質に関しては国の審査基準をクリアしているはず」と思っているようですが、必ずしもそうとは限りません。

サプリによっては、国の品質審査を受けずに販売しているものも多くあるようです。

また、中には成分表示とは異なる成分が含まれていたり、容量が異なっているものもあると言われています。

さらに、不適切な製造工程によって作られたサプリには、有害な物質や異物が入っていることもあったりと、にわかには信じがたいこともあるようです。

サプリを選ぶ際は、製造工場の衛生管理がしっかりできているか[※]、また、製品についての情報開示が適切に行われているかなど、メーカーのトレーサビリティや信頼性についても確認をしておくと良いでしょう。

※. GMP(ジーエムピー:適正製造規範)に基づいて製造されているかどうかも、判断基準の一つにすると良いでしょう。

腸内フローラ検査をしてから選ぶ

腸内フローラ検査は、腸内細菌の集合体である「腸内フローラ」の状態を調べる検査です。

採取した便を調べることによって、「腸内細菌の種類(菌の多様性)」や「腸内の菌構成(菌の割合)」など、腸に関する様々な情報を大まかに知ることができます[※]。

ヒトの腸管、主に大腸には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌が生息していると言われていますが、その種類や割合は人によって様々で、腸内フローラの理想バランスも人によって異なります。

故に、腸内フローラにマッチする細菌もすべての人において共通している訳ではないということです。

たとえば、ヨーグルトのメーカーは自社の商品で採用している乳酸菌の一種を積極的に売り込んでいますが、その種類の乳酸菌が皆さんの腸内フローラにマッチするとは限りません。

乳酸菌は現在分かっているだけでも380種類ほどの種があり、その内、どの種類の乳酸菌が自分の腸内フローラにマッチするかについては、普通であれば1種類(1商品)ずつ摂取・観察していって特定するしか方法がないのです。

しかし、腸内フローラ検査を行えば、ある程度菌の種類を絞り込んでくれますので、効率的に自分にあった細菌(「My乳酸菌」など)を見つけることができます。

この理屈は、善玉菌をベースとした腸活サプリにも当てはまりますので、いろいろな腸活サプリを総当たり的に試していく前に、一度腸内フローラ検査を受けてみるのも良いかもしれません。

※. 腸内フローラ検査は、自分で検査キットを購入し、自分で検査結果をみる方法と、医療機関から検査キットを購入し、医療機関で検査結果の説明を受ける方法とがあります。

腸活の基本は食生活から

腸活にサプリを使用することは、手間や時間を減らすという意味で大変有用ですが、サプリは栄養補助食品などと呼ばれることからも分かる通り、あくまでも栄養を“補うもの”に過ぎません。

きちんとした食事には様々な成分(栄養素)が含まれており、それらを食べることで必要な成分をバランスよく摂取することができます。

一方、サプリは特定の成分に偏りがちで、場合によっては、それらの成分を過剰に摂取してしまうこともあります。

もちろん、その「偏り」は、一時的に特定の成分を狙って摂取したい場合には大いに役立つわけですが、日常的にバランス良く成分を摂取していく場合には、不向きと言えます。

しかし、そうはいっても何かと目まぐるしい実社会において、完璧な食生活を送ることは、時間的に難しい場合があるかもしれません。

そういった際、まずはできる範囲で食生活を改善し、どうしても補うことが難しいものに関して、腸活サプリを使用するという形が望ましいでしょう。

そして、食生活を見直す際には、腸活に適した食材を食事メニューに取り入れるのがオススメです。

※下記の記事では、「腸活に適したオススメの食べ物」について詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみて下さい。
【今話題の「腸活」とは?そのメリットやおすすめの食べ物を解説!】
https://www.nihon-trim.co.jp/media/29369/

さいごに

腸活サプリを選ぶときには、「自分に合ったサプリを特定しよう」という強い気持ちが大切です。これは自分の健康に対する“前向きな姿勢”と言うこともできます。

自分の健康に対して前向きな姿勢で取り組んでいけば、きっとお子様やパートナーとのよりよい生活にも繋がっていくはずです。

まずは腸活サプリをきっかけとして、「免疫の要」である腸をしっかりとマネジメントするところから始めてはいかがでしょうか。


参考文献

medicommi「善玉菌を増やしたほうがいい理由は?増やすにはどうすればいい?」

https://medicommi.jp/97697

厚生労働省「e-ヘルスネット|食物繊維の必要性と健康」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html

厚生労働省「e-ヘルスネット|腸内細菌と健康」

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html

メニコンライフサイエンスONLINE「イヌリンにはどのような機能がありますか?」

https://menicon-lifescience-online.com/Page/faq_IL_03.aspx

PressWalker「ビフィズス菌などの善玉菌が作り出す「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」のスーパーパワーに注目」

https://presswalker.jp/press/1026

B &「食物繊維の選び方。水溶性と不溶性の次は「発酵率」も気にしてみて!」

https://www.beautynation.jp/a-how-to-choose-dietary-fiber-20200720/

オーソモレキュラー栄養医学研究所「食物繊維」

https://www.orthomolecular.jp/nutrition/fiber/

株式会社パールエース「「オリゴ糖」って何だろう?」

https://www.pearlace.co.jp/know-and-fun/tips/post-42.html

株式会社パールエース「もっと知りたい! オリゴ糖の特徴とその働き」

https://www.pearlace.co.jp/know-and-fun/tips/post-47.html

株式会社シクロケムバイオ「難消化性αオリゴ糖のちから(1)難消化性オリゴ糖の種類」

http://www.cyclochem.com/cyclochembio/watch/watch_048_01.html

塩水港精糖株式会社「乳糖果糖オリゴ糖(ラクトスクロース)の詳細データ」

http://oligo.jp/products/nyuka_oligo2.html

森永乳業「ビフィズス菌と乳酸菌の違い」

https://bifidus.jp/fun/detail_learn05.html

キユーピー株式会社「n-9系脂肪酸|脂肪酸の機能性」

https://www.kewpie.com/education/information/oil/function/point03.html

株式会社 il Bianco「hinatano|オリーブオイルに含まれるビタミンE (αトコフェロール)について」

https://hinatano.co.jp/docs/column/2724/

株式会社 il Bianco「hinatano|エキストラバージンオリーブオイルには有効な6種類のポリフェノール」

https://www.pagosdetoral.net/post/オリーブオイルをもっと知ろう-no-5

株式会社ヘルシーパス「【品質編】添加物」

https://www.healthy-pass.co.jp/knowledge/3315/

田中消化器科クリニック「良いサプリメントの選び方 - アンチエイジング」

https://www.tanaka-cl.or.jp/anti-aging/chance/supplement/choose/

きたやま胃腸肛門クリニック「腸内フローラ(腸内環境・腸内細菌)の検査方法・費用」

https://colopro.jp/medical/medical04.html

かわしま屋「Food for Well-being|乳酸菌の種類と効果|乳酸菌を含む食品は?種類と効果を徹底比較」

https://kawashima-ya.jp/contents/?p=14467

かいろはす「腸内フローラの検査料金は病院でいくら?ヨーグルトで改善してデトックスできるのか徹底解説!」

https://chirohas.com/intestinal-flora-inspection/

万田発酵「腸活サプリ - 口コミも活用!おすすめの選び方」

https://mandahakko.com/column/intestinal-activity025/

書籍「腸の「吸収と排出」が健康の10割」大竹真一郎 著

書籍「美腸の教室」日本美腸協会 著

書籍「内視鏡の名医が教える大腸健康法」西野晴夫・鈴木康元・松生恒夫 共著