コーヒーをおいしく楽しむための5つの知識
コーヒーが毎日の生活に欠かせないという方、多いのではないでしょうか。
仕事の合間の気分転換に、食後のほっと一息に、楽しい集まりの場に、さまざまな場面でコーヒーがなくてはならないものとなっています。
そんなコーヒー、知っているようで知らないことも多いもの。コーヒーをもっと楽しむための知識をまとめました。
目次
コーヒーとは
コーヒーとは、焙煎したコーヒー豆を挽いて粉末にし、お湯(水)で抽出した飲み物のことです。コーヒー豆と呼ばれているのは、正式には「コーヒーノキ」と呼ばれる植物の種子です。
コーヒーノキは、「コーヒーベルト」と呼ばれる、赤道を挟んで南北25度、北回帰線と南回帰線の間の地域で栽培されています。
コーヒーノキには、ジャスミンのようによい香りを放つ可憐な白い花が咲きます。この花は3日ほどでしぼみ、その後に果実ができます。果実はさくらんぼのように赤くなることから、「コーヒーチェリー」と呼ばれています。
コーヒーチェリーの中には、向かい合った2粒の種子が入っています。(中には種子が1粒だけ大きく育ったものもあり、これを「ピーベリー」と呼びます。)この種子を精製した生豆を焙煎することにより、私たちにとってなじみ深いコーヒー豆が出来上がるのです。
コーヒー豆は焙煎することによって私たちが見慣れた茶褐色になり、コクなどが生まれます。その後持ち味を引き出すために数種類をブレンドしたものをブレンドコーヒー、1種類の豆からなるものをストレートコーヒーと呼びます。
焙煎したコーヒー豆あるいはそれを粉砕して粉状にしたものから抽出するのが「レギュラーコーヒー」、コーヒー豆から抽出した液を乾燥させて粉状あるいは顆粒状にしたのが「インスタントコーヒー」、抽出したコーヒーを容器に詰めたものが「容器入り(レディ・トゥ・ドリンク)コーヒー」となります。
コーヒー豆の産地と種類
コーヒー豆は産地によってさまざまな特徴を持ちます。
ここでは代表的なものをいくつかご紹介したいと思います。
ブルーマウンテン
ジャマイカのブルーマウンテンエリアと呼ばれるごく限られた地区で生産されるコーヒー豆。すべての調和が取れた味わい、芳香に優れた最高品質のコーヒーとして知られています。
キリマンジャロ
タンザニア産のコーヒー豆を日本では「キリマンジャロ」と呼びます。豊かな酸味が特徴で、甘い香りと上品な味わいがあります。
コナ
ハワイ島で生産されています。強い酸味と甘い香りが特徴で、ブレンドにも多く用いられます。
モカ
イエメン、エチオピアで生産されるコーヒー豆。フルーツのような独特の香り、まろやかな酸味とコクが特徴です。
グアテマラ
香り、酸味、コクがあり、全体的に華やかな印象のコーヒーです。
コーヒーの淹れ方
コーヒーを淹れる際のポイント
おいしいコーヒーを淹れるために、気を付けたいポイントがいくつかあります。
水の硬度
水には、含まれているマグネシウムとカルシウムの含有量によって「硬水」「軟水」といった区別があります。日本の水道水やミネラルウォーターはほとんどが軟水です。コーヒーを淹れる際にどちらを使うとよいかということは一概には言えませんが、軟水だとコーヒーそのものの特徴が引き立ち、硬水だとやや苦味が際立つと言われています。
水の温度
コーヒーを淹れる際には、やかんなどに水を入れて一度しっかりと沸騰させ、少し落ち着いたところで使います。特に水道水を使う場合には、よく沸騰させることでカルキを減少させることもできます。(カルキ抜きをするには、浄水器や整水器を使うという方法もあります。)
器具を温める
コーヒーをよりおいしく楽しむために、カップなどの器具はあらかじめ温めておくことが大切です。また、ちょっとした汚れもコーヒーの風味を損なうことになりますので、器具は清潔にしておきましょう。
飲む分だけを作る
淹れたコーヒーを放置しておくと香りや味が損なわれてしまいます。一度に飲む分ずつつくるようにしましょう。
分量や時間を守る
コーヒーや水の分量、抽出時間などは、種類によっても異なります。まずはパッケージの指示に忠実に淹れるようにしましょう。その後は好みに合わせて濃さなどを変えてみてもよいでしょう。
レギュラーコーヒーの淹れ方(ペーパードリップ式)
レギュラーコーヒーの淹れ方としてもっとも手軽なのは、ペーパードリップを使う方法です。
- お湯を沸かし、ドリッパーやサイフォン、コーヒーカップを温めておきます
- ペーパーフィルターをドリッパーに隙間のないようにセットします
- 人数分の粉を計って入れます(目安は一杯分約10g、ティースプーン山盛り3杯)
- 沸騰させたお湯を少し落ち着かせ、粉全体に含ませるように少量注ぎ、20秒ほど蒸らします
- 粉が膨張したら、泡が消えないうちに数回に分けてお湯を注ぎます
(中央から「の」の字を描くように注ぐのがおいしく淹れるコツです。) - 人数分のコーヒーが出来たら、温めておいたコップに注ぎ、冷めないうちにいただきます
インスタントコーヒーの淹れ方
手軽なインスタントコーヒーも、ちょっとしたポイントに気を付けることでおいしく楽しむことができます。
- コーヒーカップにあらかじめお湯を入れて温めておきます
- 一杯分は、140mlのお湯に対してインスタントコーヒー約2g(ティースプーン山盛り1杯)が目安です(インスタントコーヒーに湿気は厳禁ですので、乾いたスプーンを使い、瓶の蓋はすぐに閉めましょう。)
- お湯はボコボコと泡が出るくらいまでしっかりと沸騰させ、少し落ち着かせてから注ぎます
- お好みで砂糖やミルクを入れ、よくかき混ぜたら出来上がりです
まとめ
それでは最後に、コーヒーについてまとめておきます。
・コーヒーは、コーヒー豆(コーヒーノキの種子)を焙煎・粉砕し、湯または水で抽出した飲み物のこと
・ジャマイカの「ブルーマウンテン」、タンザニアの「キリマンジャロ」、ハワイ「コナ」などの豆が有名
・コーヒーを淹れる際にはあらかじめ器具を温め、沸騰したお湯を使い、分量をきちんと計ることが大切
<参考文献>
「コーヒー図書館」一般社団法人全日本コーヒー協会
(http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library)