水の種類によって料理の味が変わる? 料理に適した水とは | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

水の種類によって料理の味が変わる? 料理に適した水とは

水の種類によって料理の味が左右されることもあると言われています。どのような水を使うかということによって、料理の味はもちろん香りや食感も変わることがあるようです。 では、どのような料理にどのような水が適しているのでしょうか?

水道水?ミネラルウォーター?ここでは、水の種類と、それが料理に与える影響について見ていきます。

水道水と料理

私たちがもっとも手軽に使うことができる水と言えば、水道水です。毎日の料理に水道水を使っているという方もいれば、水道水を使うのはちょっと…という方もいると思います。では実際水道水にはどのようなメリットや問題点があるのでしょうか?

水道水は料理に適しているか

日本の水道水は、水道法に基づいて水質基準が厳しく定められており、世界でも類を見ないほど清浄で味わいの優れたものとなっています。ですから、そのまま飲用することもできますし、料理にももちろん活用することができます。

また、日本の水道水はほとんどが軟水です。ミネラル含有量が低くまろやかな味わいの軟水は、ご飯を炊くなどといった和食の調理全般に適していると言われています。

塩素の影響

しかし水道水を料理に使うときに気を付けたいのが、塩素による影響です。

水道水には消毒のために塩素が用いられています。これは水を清潔に保つためにはなくてはならないものですが、ときに「カルキ臭」と呼ばれる独特の臭いを生じさせることがあります。これが、そのまま飲むときにはもちろん、料理の香りや味わいにも影響することがあると言われています。

例えば、毎日の食卓に欠かせないご飯はどうでしょうか。お米は最初に触れる水をよく吸収すると言われており、水道水のカルキ臭がお米に移ってしまうことが心配されます。

浄水器・整水器を使って料理をおいしく!

とは言え、蛇口をひねるだけで簡単に利用できる水道水はやはり便利なものです。料理にもおいしく使える方法はないのでしょうか。

水道水の塩素の問題を解決する方法として、浄水器や整水器を使うということがあります。 これらは水道蛇口などに取り付けることによって残留塩素や不純物を除去することのできる機器です。塩素による料理への影響を軽減でき、使い勝手も水道とほぼ同じで便利なことから、飲用や料理のために活用する方が増えています。

ミネラルウォーターと料理

水道水の塩素対策として、最近では容器入りのミネラルウォーターを購入して料理に使う方も増えてきました。では、ミネラルウォーターと料理の相性はどうでしょうか?

ミネラルウォーターは料理に適しているか

ミネラルウォーターの原水や処理方法にはさまざまな違いがあり、硬度も異なります。国産のミネラルウォーターは軟水のものが多いですが、輸入物の中には中硬水や硬水のものもあります。

一般的に、炊飯やだし取りといった日本料理には軟水が、肉料理やパスタなどには硬水が向いていると言われます。ですから料理によってミネラルウォーターの硬度を確認してから使うのがおすすめです。

コスト、手間の問題と対策

ミネラルウォーターを料理にも使うとなると、コストや手間が気になります。2ℓサイズのペットボトルでも、毎日の料理に使えばすぐになくなってしまいます。そのたびに買い物をするのも手間ですし、コストやゴミの量も多くなります。

そこで、料理のすべての場面でミネラルウォーターを使うのではなく、お米を洗うときの最初の水のように、特に重要な場面でミネラルウォーターを使うという方法があります。

また、最近ではペットボトルよりも大きな10ℓや20ℓ入りのポリタンク、ウォーターサーバーなどもあり、料理にもミネラルウォーターを使いたいという方に人気を集めています。

その他の水と料理

水道水やミネラルウォーター以外にも、現代ではさまざまな水を料理に活用できるようになっています。ここでは、具体的にいくつかの例を挙げてみたいと思います。

電解水素水

水素水とは、整水器を用いて水道水を電気分解することによって陰極側に生成される、弱アルカリ性で、水素を含んだ水です。水道蛇口などに整水器を取り付けることで手軽に利用でき、塩素を除去する機能も付帯されています。ご飯がふっくらと炊きあがる、だしがよく取れる、野菜が軟らかく茹で上がるなどといった声も聞かれます。

海洋深層水

海洋深層水とは、水深200メートル以深の海水をくみ上げて脱塩などの処理を施したもので、容器詰めにされたものが販売されています。清浄である、ミネラルが豊富であるといった表層水とは異なる特性が知られており、こちらも料理に使うとまろやかな味わいに仕上がると言われることがあります。

RO水

RO水とは、RO膜と呼ばれる特殊な膜を使って、水道水などから水分子以外のほぼすべての物質を除去したもの。塩素はもちろんのこと、不純物などもほとんど含まれていません。(ミネラルも取り除かれるため、後からミネラルを添加している場合もあります。)

水自体に味や香りがないため、料理自体の味や香りを引き立てたてることが可能です。ペットボトルやウォーターサーバーでも利用できるほか、RO浄水器を取り付けるという方法もあります。

まとめ

それでは最後に、水の種類と料理との関係についてまとめておきます。

  • 日本の水道水は水質や味わいに優れており、料理にも適している
  • 水道水の残留塩素が料理に影響を与えることが懸念されており、浄水器を使う方も増えている
  • ミネラルウォーターは、硬度や容器、コストなどを吟味して料理に使うとよい
  • ほかにも、電解水素水、海洋深層水、RO水などが料理に使われている

<参考文献>
一般社団法人浄水器協会
(http://www.jwpa.or.jp/)
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会
(http://minekyo.net/)
アルカリイオン整水器協議会
(https://www.3aaa.gr.jp/)