水の賞味期限について 賞味期限はどのくらい?切れたらどうする?
水は私たちの暮らしになくてはならないものの一つ。最近では災害時の備えとして、自宅に容器入りの水を備蓄する家庭も増えています。
そこで気になるのが、水の賞味期限です。ほかの食品や飲料品と同じように、水にも賞味期限はあります。なぜ賞味期限があるの?期間はどのくらい?切れたら飲めないの?気になる水の賞味期限について見ていきます。
目次
なぜ水にも賞味期限がある?
ペットボトルなどの容器入りの水には、食品などと同じように賞味期限があります。「水なのになぜ賞味期限があるの?」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
純粋なH₂Oであれば、本来“腐る”ということはありません。しかし私たちが普段利用している水は、目には見えませんが何らかの成分が含まれています。時間の経過とともにそれらが変質することで、味が変わってしまう恐れがあるのです。
さらに重要なのは、水が入れられている容器です。市販の水は多くがペットボトルに入れられています。一般的なペットボトルは、一見密閉されているようですが、わずかながらも空気などを通過させる性質があると言われています。
そのため、中の水が蒸発してしまったり、近くに置いておいたもののにおいが移ってしまったりすることが心配されているのです。そのような理由で市販の水には賞味期限が設けられています。
水の賞味期限はどのくらい?
一般的なミネラルウォーターの賞味期限は、半年~2年程度と言われています。同じ商品でも、500mlと2ℓのペットボトルでは通常2ℓサイズのほうが賞味期限は長くなります。
賞味期限は製品のラベルや蓋、段ボール箱などに記載されているますので、確認してみてください。特に備蓄水として保管する場合には、時々賞味期限が近づいていないかどうかチェックすることが大切です。
最近では備蓄水として5年程度保存が可能な商品も増えてきました。このタイプは、より厳密にろ過や殺菌処理などを行って不純物をできる限り除去しているほか、ペットボトルに厚みを持たせるなどして、水が変質しにくいように工夫されています。
ちなみに、商品に記載されている賞味期限はあくまでも未開封の場合です。開封後は雑菌が繁殖しやすくなりますので、冷蔵庫に保管し、できるだけ早く飲み切る必要があります。直接容器に口をつけた場合はその日のうちに、コップに汲み入れる場合には2~3日を目安に飲み切るようにしましょう。
水の賞味期限が切れたら?
では、賞味期限を過ぎてしまった水はもう飲むことができないのでしょうか?
そもそも「賞味期限」とは、未開封の状態で、かつ決められた保存方法で保存したときにおいしく食べる(飲む)ことのできる期限のことです。ですから、過ぎてしまったからと言ってすぐに飲むことができなくなるわけではないのです。
よく似た言葉でも、「消費期限」は安全に食べる(飲む)ことのできる期限を表しており、これを過ぎたら食べないほうがよいと言われています。
ただし賞味期限を過ぎると風味が落ちる可能性がありますので、なるべく期限内に飲んだほうがよいでしょう。もしも賞味期限を大きく過ぎてしまった場合には、植物の水やりなど飲用以外の用途に使うのもおすすめです。
まとめ
それでは最後に、水の賞味期限についてまとめておきます。
- 水は、含まれている成分の変化や外部からのにおい移りなどの影響を考え、賞味期限が設けられている
- 水の賞味期限は通常半年~2年程度だが、最近では備蓄用に5年程度保存が可能な水も販売されている
- 賞味期限を過ぎた水はすぐに飲めなくなるわけではないが、風味が劣化する恐れがある
<参考文献>
「賞味期限と消費期限」農林水産省
(http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html)
「清涼飲料水Q&A【保存】」全国清涼飲料連合会
(http://www.j-sda.or.jp/ippan/qa_view.php?cat=10)
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会
(http://minekyo.net/)