水素風呂ってどんなもの?期待される効果や注意点について | 水と健康の情報メディア|トリム・ミズラボ - 日本トリム

水素風呂ってどんなもの?期待される効果や注意点について

お風呂は、疲れた体をリフレッシュしてくれる癒しの場所です。特に、疲労が激しい日や冬の寒さが厳しい日には、就寝前に入浴をすることによって、翌朝の寝起きや終日のパフォーマンスに大きな影響を与えます。

入浴の効果をより高めようとする場合、半身浴を行ったり、炭酸系の入浴剤を使用する人もいるようですが、最近では水素を使った「水素風呂」に入る人が増えているようです。

生活において、水素はあまり馴染みのある物質ではないかもしれませんが、上手に活用することで体の調子を整え、生活にハリを与えてくれます。今回はその活用方法の一つである「水素風呂」について解説をしていきます。

水素風呂の体感的なメリット

水素風呂とは、お湯に水素ガスを含ませたお風呂のことです。利用者の体感によると、通常の入浴に比べて体が温まりやすく、夜の寝つきが良くなったり、朝の目覚めがスムーズになると言われています。特に、冬の寒さが厳しい日には、水素風呂の効果をより顕著に実感することができるらしく、冬のオススメアイテムとして紹介されることもあるようです。

また、水素風呂は通常の入浴に比べて、体の疲労を和らげてくれるとも言われています。これは水素風呂に含まれている水素が、体内の悪玉活性酸素(ヒドロキシルラジカルなど)を無害化することで、得られる効果ではないかと考えられています。さらに、アトピー性皮膚炎や乾癬を患っている方の場合、水素風呂に入浴することで症状が緩和されるという声もあるようです。

しかし、水素風呂の効果についてはその全容が解明されておらず、研究も途上の段階にあります。そのため、上記の効果についても確固たる結論に至っているわけではありません。疲労回復やアトピー緩和、乾癬緩和においては正式に認められた医療効果ではないことは知っておく必要があるでしょう。

水素風呂のその他のメリット

体感的なメリットの他には、次のようなメリットも挙げられています。

・全身から水素を摂取できる
・習慣化しやすい

それぞれのメリットについて見ていきましょう。

全身から水素を摂取できる

体内に水素を取り込む方法としては、口や鼻から摂取する方法と、皮膚から摂取する方法の2つに大別されます。

① 口や鼻から摂取・・・水素水の飲用、水素ガスの吸入など
② 皮膚から摂取(経皮吸収)・・・水素風呂の入浴など

水素の取込口という視点で見た場合、①の方法は「口」や「鼻」であるのに対して、②の方法は「皮膚」であり、水素風呂では全身が水素の取込口になります。しかも、入浴中には蒸気に含まれている水素を口や鼻からある程度吸入することにもなるため、その意味では効率的な方法と言えるかもしれません。

習慣化しやすい

通常、私たちは一日一回必ず入浴をしますので、そのルーティンに含まれている入浴を水素風呂に変更するだけで、自然と水素摂取が習慣化されることになります。ただし、一日一回必ず入浴するということは、逆の見方をすれば一日一回しか入浴しないということでもあり、水素摂取のタイミングが一日一回に限定されるというネックはあるかもしれません。

また、水素摂取のタイミングを増やすために、入浴回数を増やそうとしても、既存のルーティンとは異なる習慣(本来ならば必要のない入浴)を追加することになるため、習慣化にあたっては相応の意識づけは必要となるでしょう。あくまでも、一日一回の水素摂取を習慣化させる場合に限っては、水素風呂の導入はオススメと言えます。

水素風呂の種類

水素風呂は「発生器」で作るものと、「入浴剤」で作るものとに大別されます。

それぞれについて見ていきましょう。

発生器で作る

発生器にはいくつかの種類がありますが、よく知られているものとしては「電気分解によって水素を発生させるタイプ」が挙げられます。このタイプの主な構成は、本体と電極の2部分からなっていて、まず本体をコンセントにつなぎ、その本体と電極とを別のコードでつなぎます。そして、電極だけを浴槽に沈め、本体のスイッチを入れると水素が発生します(30分ほどで浴槽のお湯に水素が充満します)。電極はむき出しにはなっておらず、しっかりとしたカバーが付いていますので、触っても怪我をしたり、電極が壊れる心配はありません。

上記のタイプ以外にも、コンセントを接続せずにバッテリーごと浴槽に沈めて水素を発生させるタイプや、特殊な容器にマグネシウムの塊を入れ、それを浴槽に沈めて水素を発生させるタイプなどがあります。それらは「コンパクト」や「取り回しがラク」というメリットがありますが、その一方で、「バッテリーを水に浸けるのに抵抗感がある」や「水素濃度が低く感じる」といった声もあるようです。

コンセントにつないで電気分解をするタイプは、比較的高価で初期費用の面では少しネックになりますが、機器をレンタルしている会社もありますので、トライアルとして利用してみるのもよいでしょう。

入浴剤で作る

水素を発生させる入浴剤には、いくつかの種類(発生原理)があります。

・「アルミニウム + 酸化カルシウム」を使ったタイプ
・「水素化マグネシウム」を使ったタイプ
・「水素化ホウ素ナトリウム」を使ったタイプ

いずれの入浴剤も、保管場所や設置場所をほとんど取らないため、脱衣所にある小棚や引き出しに収納することができ、贈り物としても喜ばれることでしょう。また、コンセントにつないだり充電をする必要がなく、機器の掃除やメンテナンスをする必要がない点もメリットです。

価格は発生器の購入費に比べると格段に安いため、水素風呂を一度試してみたいと考えている人にとっては最適な商品と言えるでしょう。ただし、一般的な入浴剤と比べるとかなり高いため、ある程度の期間試してみたいと考えている人は、発生器のレンタルを検討した方が良いかもしれません。

水素風呂の注意点

上記では、水素風呂を作るにあたって「発生器」や「入浴剤」を使用することを解説しました。入浴剤の種類においては三種類の入浴剤を紹介しましたが、そのうち「アルミニウム + 酸化カルシウム」を使ったタイプに関しては、使用にあたり注意しなければならないことがあります。それは、入浴剤の高温化による「火傷」です。

このタイプの入浴剤は、水に入れる(濡らす)ことで化学反応を起こして水素を発生させますが、同時に熱も発生させます。しかも、商品によっては表面温度が約90℃にまで上がるため、肌に触れると火傷を負う危険性があります。また、濡れるとすぐに高温になる点、お湯も高温になる点、お湯から取り出した後も高温の蒸気が発生する点についても十分注意しなければいけません。

これらの問題は、商品ユーザーから全国の消費生活センターや医療機関ネットワークに対して情報が寄せられ、それがメーカーにフィードバックとして伝えられ、各商品の改善(入浴剤カバーの形状変更など)につなげられているようです。

しかし、ユーザー側も商品を使用するにあたっては、商品の特性をよく理解しておく必要があります。特に、小さいお子様がおられるご家庭では、不注意やイタズラによって事故が起きてしまう可能性もありますので、商品の使用や保管は、ご両親が責任をもって行うようにして下さい。

さいごに

水素を摂取するにあたっては、水素風呂の他にも「水素水の飲用」や「水素ガスの吸入」といった方法があります。もしも、一日の水素摂取回数(水素摂取量)を増やしたいのであれば、日中は水素水を飲み、就寝前は水素風呂に入るといった組み合わせも良いかもしれません。

しかし、どうせ水素水を飲むのであれば、その品質にもこだわりたいところです。水素水の中には、整水器と呼ばれる医療機器から生成されるものがあり、その水素水(電解水素水)には「胃腸症状の改善効果」が認められています。つまり、電解水素水をはじめとする一部の水素水には、胃腸のケアをしてくれるものがあるというわけです。

日中は「胃腸ケア」として電解水素水を飲み、就寝前は「睡眠ケア」として水素風呂に入る──。水素の力で健康増進をはかりたいとお考えの方には、オススメの組み合わせかもしれません。


参考文献

芦屋三戸岡クリニック「水素療法(水素吸入、水素風呂)」

https://mitooka-clinic.jp/水素吸入療法

健康カプセル!ゲンキの時間 - CBCテレビ「抗酸化作用(第186回|2015年12月13日放送)」

https://hicbc.com/tv/genki/archive/151213/

Scientific Reports「[Qinyuan Zhu et al.] Positive effects of hydrogen-water bathing in patients of psoriasis and parapsoriasis en plaques」

https://www.nature.com/articles/s41598-018-26388-3

PR TIMES「株式会社ドクターズ・マンのプレスリリース|水素入浴で水素ガスは皮膚から体内へ吸収される」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000074666.html

リタハートインターナショナル株式会社「リタライフについて」

https://litaheart.com/lita-life-product-introduction

日立「風呂用水素バブル生成器(HBH-01)」

https://kadenfan.hitachi.co.jp/bubble/hbh-01/index.html

株式会社ベストプラン「水素SPA OVAL(オーバル)」

https://bestplan-chugoku.com/product/suiso/oval.html

株式会社水素生活「水素バス」

https://suisoseikatsu.co.jp/bath/

ドクターズチョイス「水素化マグネシウムを配合した浴用化粧料~水乃素湯~」

http://drs-shop.jp/?pid=31063102

株式会社ディエイアイコーポレーション「水素バスパウダー」

https://dai-corporation.jp/h2bath.html

国民生活センター「水素を発生するという入浴剤の注意点は?(消費者トラブル解説集)」

https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2016_24.html

国民生活センター「発熱反応を伴い水素を発生するというパック型入浴剤-使い方によっては、やけどのおそれも」

https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160721_1.html

動画「水素風呂リタライフのレンタル(有限会社BAGUS)チャンネル|順天堂大学が水素水のお風呂でアトピーを治療」

https://youtu.be/ZKkgsFcBtrM?si=RnfLQozlUl7kAdqi