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JVM 獣医畜産新報

馬の非ステロイド系抗炎症薬誘発胃潰瘍に対する電解水素水 飲水の予防効果

健康な 5 頭の馬(サラブレッド種)に対し、胃潰瘍発生薬投与開始 2 週間前から投与期間終了まで計 4 週間、電解水素水または水道水(コントロール)を飲水させた。その後 2 ヶ月程度の休薬期間をおき、続いて初回に飲用した水とは異なるもう一方の水を飲用させ同様の試験をした(ランダマイズドコントロールド・クロスオーバー試験)。胃内視鏡検査は胃潰瘍発生薬投与前後に実施した。電解水素水の生成には、日本トリム製電解水素水生成器(トリムイオン HD-24K)を使用。1日4回18リットル容器に電解水素水を入れて自由飲水させた。また電解水素水は定期的に溶存水素濃度(平均243ppb)、pH(平均9.77)および温度(平均5.5 度)を調製し与えた。

結論:水道水において、胃潰瘍発生薬投与後の胃潰瘍は5頭全てに発生し、スコアは3(中央値、潰瘍直径8mm以上)であったのに対し、電解水素水においては、胃潰瘍発生薬投与後の胃潰瘍は5頭の内2頭は発症せずに、胃潰瘍スコアは2(中央値、潰瘍直径8mm未満)であった。電解水素水における胃潰瘍スコアは水道水に比較して統計的に有意な低値を示した(P<0.05、マンホイットニー検定)。このことから、電解水素水にはフェニルブタゾン投与による胃潰瘍発生を抑制することが明らかとなった。

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