夢を追い続け
会社をおこしたのは、西中島の狭いビルの一室で、新聞の3行広告で募集した、事務員さんと二人だけの船出でした。
当時はまだ、日本で水を買う習慣はありませんでしたが、海外でペットボトルの水が売られているのをみて、「いずれ日本もそういう時代になる」と確信、独立しました。
以来23年、ひたすら走り続け、整水器市場でトップメーカーへ。2000年、創業以来の目標であった株式上場を果たし、04年には、次の夢であった東証一部へ上場させていただきました。
私の座右の銘は、創業時に誓った言葉、「夢は必ず実現する」です。今も、私の部屋に飾ってあります。振りかえれば、会社をスタートさせた時は何も無い、人も金も信用も無い。あるものは夢だけでした。
だから、必死に走った。走り続けました。今もそうです。
今、私には三つの大きな夢があります。
一つめは、私達、日本トリムは、まだまだ無名の会社ではありますが、「水」を題材とした、画期的な事業を世界に発信しています。当社は、電気分解によって得られる、還元性(抗酸化性)を持った水、「電解還元水」の研究開発およびこれを生成する整水器の製造販売事業を主としておりますが、現在、この水の医療分野への応用を目標に研究開発を進めております。
これまでに、蓄積してきた九州大学や台湾大学医学部など国内外のさまざまな研究機関との共同研究の成果をもとに、当社の水を「人工透析へ応用」すべく、国内で臨床試験を行っています。
今までの視点は、「水に何を溶かすか」という、溶質に目を向けたもの。私達は、溶媒である「溶かす水には何が良いのか」に着眼しました。
人工透析導入患者数は、現在国内で約25万人。予備軍は一説では約2,000万人というデータもあります。
今までの臨床データにより、近い将来この患者さん達のお役に立てると確信しています。
二つめの夢は、アメリカの友人との約束を果たすことです。
私達の子会社、米国メリーランド州、ボルチモアにあるTrimGen
Corporationでは、癌遺伝子や異常遺伝子の早期診断を主体に、新しい遺伝子検査技術の研究開発を進め、各種の遺伝子突然変異や病的遺伝子発現異常を正確かつ高感度に検出できる独自の新規技術を確立し、それをもとに新しい製品の開発に成功しました。
私は、この会社の創業者である、James Wang(医学博士、元NIH・ジョンズホプキンズ大)と、一つ約束をしています。
「IPO(株式新規上場)したら、小さくても良いからNew Yorkの5番街にビルを買おう!」と。 何とか3年以内に実現したいと思っています。
そして、最後、三つめの夢は、日本トリムグループを、「日本発の技術で世界へはばたく、オンリーワン企業」にすること。
私達の会社のもつ技術は、日本で研究開発され、生まれたものです。
まだ小さな会社ですが、6年以内に売上高1,000億円の企業グループにしたいと思っています。
また、そのポテンシャルは十分にあると考えています。大きな夢はまだ、はじまったばかりです。
最後になりますが、私が好きな花は、「胡蝶蘭」。花言葉は「幸せがやってくる」
※「あなたを愛す」とも言われていますが・・。
今日も、隣で私を見守ってくれています。
末筆になりましたが、私の勝手な思いを徒然と書きしるしたため、皆様には、お目障りな箇所もあろうかと存じます。
お読みいただき、お気に障られた箇所があった場合は、平にご容赦賜りたく存じます。また、最後までお読みいただけた方々には、心より御礼を申し上げます。
1944年高知県生まれ。
東海大学文学部卒後、健康関連機器製造販売会社を経て82年、電解還元水整水器メーカー「日本トリム」創業。
03年2月東証2部、04年3月東証1部、22年4月東証プライム上場。
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